青森県の弘前(ひろさき)は洋館が多い街です。明治時代にヨーロッパの文化を積極的に取り入れようとする動きがあり、その一環として洋風建築物も多く建てられたからです。洋館のいくつかは現在でも残っており、図書館や、公民館、カフェなど様々な形で再利用されています。そして本記事で紹介する「サロン・ド・カフェアンジュ」も洋館を利用した店です。
サロン・ド・カフェアンジュは、弘前城や弘前市立図書館などの近くにあります。中央弘前駅からも歩ける距離にあります。
弘前のフレンチレストラン「シェ・アンジュ」がプロデュース
サロン・ド・カフェ・アンジュは、同じく弘前にあるフレンチレストラン「シェ・アンジュ」がプロデュースしています。今回はレストランのシェ・アンジュも訪問しましたが、本格的なフレンチが、東京に比べてリーズナブルな価格で楽しめました(シェアンジュの公式サイト)。以下の写真はシェアンジュの外観と、いただいた料理です。
このような本格的なフレンチレストランが、洋館を使って手掛けるのがサロン・ド・カフェ・アンジュなのです。
ちなみに弘前はフランス料理屋が多い街でもあります。その理由については以下のページで解説しています。※フランス料理と洋菓子の街【弘前】を訪問して|りんごだけではない、弘前の食に関する不思議な特徴について
店内も洋館のまま
サロン・ド・カフェ・アンジュの話に戻ります。前述の通り洋館の中にあるカフェです。入り口も、そして店内も、当時の洋館のままになっています。
店は洋館の一角を使っています。他の部屋は無料で見学できるようになっています。
フレンチ御膳や絹食パンなどがいただける(ランチ)
今回はランチタイムに訪問しました。パスタなどの手軽なメニューのほか、フレンチ御膳というメニューがありました。フレンチ御膳を注文している人が多く見られました。しかも地元の人が多い様子です。本格フレンチレストランが手掛ける御膳が、2000円前後で食べられるのですから、安いものです。ちょっと贅沢したい時にはもってこいです。
他にもりんごのカレーライスやミートライス(ご飯の上にミートソースをかけた食べ物)、トーストやケーキなどのメニューがありました。実際のメニューの写真はGoogleマップや食べログなどをご覧ください。
今回はチーズケーキ付きのデザートの盛り合わせと、トーストをいただきました。チーズケーキの感想は後述しますが、トーストは「絹の生食パン」という名前です。希少な天然シルクを使っているそうです(公式サイトの商品ページ)。生クリームをたくさん使った、近年よく見られるしっとり系です。こういった食パンが好きな方は気にいるのではないかと思います。
りんごを使ったチーズケーキ「ミ・キュイ」
サロン・ド・カフェのチーズケーキはミキュイという名前です。
弘前の特産品であるりんごを使ったチーズケーキです。ミ・キュイという名前のチーズケーキは初めてです。ミ・キュイ(mie cuit)はフランス語で「半分火が通った、半生」という意味だそうです。半熟チーズケーキのような意味でこの商品名なのでしょうか。
たしかに食感は半熟のようにしっとりしていました。火を入れていることは明らかなのですが、レアのようなとろける食感なのです。
またりんごの甘みが良く活かされています。チーズケーキの甘みを抑えることで、りんごの美味しさが際立っているのです。
今回弘前では、別の店でもりんごのチーズケーキを食べたのですが、そちらのチーズケーキは、お互いの味がぶつかり合っており、正直今一つでした。一方でこちらのチーズケーキは、りんごとチーズケーキがお互いを引き立てています。チーズケーキだけでも、りんごだけでも出せない、りんごとチーズケーキだからこそ出せる美味しさをうまく引き立てているように思います。
ちなみにチーズケーキの横にあるのは、りんごのシャーベットとりんごの大福です。どちらもりんごの甘みがとてもよく活かされており、思い出に残る味でした。
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