何度かこのブログでも紹介していますが、青森県の弘前は洋菓子屋が多い街です。またその多くがパティスリーといった感じの、ヨーロッパのブティックを思わせる建物です。一方で今回紹介するシャロンは、昭和後期のような昔からある街のケーキ屋といった感じの店です。
シャロンは弘前市内に2店舗あります。今回はJR弘前駅から徒歩10分ほどの場所にある本店を訪問しました。
ちなみに青森県黒石市には「シャロン甘洋堂」という似た名前の菓子屋がありますが、こちらとは関係がないようです。どちらも青森県の老舗なので、過去に繋がりがあった可能性はありますが、明確なつながりは少し調べただけでは分かりませんでした。もし分かる方がいたら是非教えてください。
レトロ感のある外観
今回訪問したシャロン城東本店は、ご覧の通り城のような形をしています。やや懐かしいレトロな外観です。ここ10年、20年にできる洋菓子屋は、ヨーロッパのブティックを思わせる建物だったり、シンプルなカフェのような外観だったりが多いように思います。シャロンのような可愛らしい外観の洋菓子屋はあまり見かけなくなりました。
※以下の写真はここ10年くらいの洋菓子屋。ちなみに、シャロンは弘前の松原東にも店舗があるのですが、こちらも似たような外観をしています。
懐かしい感じのケーキが並ぶ
シャロンはケーキのラインナップもやや懐かしさを感じます。今や逆に珍しい黄色いモンブランがある他、たぬきを模したケーキ(たぬきケーキなどと呼ばれる)があります。また洋菓子屋なのにあんみつもあります。この雑多な感じ、そして手書きの値札にどこか懐かしさを感じてしまいます。
シャロンは弘前の洋菓子需要を支えてきた店
食べログやGoogleマップの口コミによれば、シャロンは弘前では有名な老舗の洋菓子屋のようです。「35年ぶりくらいに訪問しました」「かなりの老舗」といった書き込みがありました。また「弘前では有名で、シャロンのケーキを持っていくと、喜ばれます」という意見もありました。
弘前は洋菓子屋が多い街です。駅の周辺には10軒近くの洋菓子屋があります。一方でそのほとんどは、ここ10年、20年の間にオープンした店です。
弘前に洋菓子屋が増えた背景の1つには、洋菓子を好む風土が存在したからだと考えられます。そして老舗のシャロンは、その風土を育む役割を担ってきた店の1つです。雑誌やWEBメディアに紹介されるような店ではないかもしれませんが、街の人の洋菓子需要を育み、そして支えてきた重要な存在であることは間違いないでしょう。
弘前に洋菓子屋とフランス料理屋が多い理由については以下のページで紹介しています。
※フランス料理と洋菓子の街【弘前】を訪問して|りんごだけではない、弘前の食に関する不思議な特徴について
さっぱり優しい味のレアチーズケーキ
シャロンには「チーズケーキ」と「レアチーズケーキ」の2つのチーズケーキがありました。今回はレアチーズケーキだけをいただきました。
四角いケーキです。土台にはスポンジ生地でその上にレアチーズ、そして表面にいちご、ブルーベリーとホワイトチョコのトッピングがあります。いい具合にデコレーションされたレアチーズケーキです。
程よいコクと甘み、酸味です。しっとり軽めの食感で、全体的にすっきりした印象です。どっしり、こってりしたチーズケーキが注目される昨今ですが、シャロンのケーキはそういったこってりしたケーキが苦手な方でも美味しくいただける優しい味でした。
もう1つ、ガレットブルトンヌを頂いたのですが、こちらも丁寧さとこだわりを感じられる一品でした。
補足情報(地図など)
- 公式サイトなし
- Googleマップ(城東本店)
- 食べログ(城東本店)
店の前に駐車場があります。