【ローソン】濃厚生チーズケーキについて|バスチーとの比較、商品名や味の考察など

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ローソンは2022年9月26日に「濃厚生チーズケーキ」を販売しました。

ローソン「濃厚生チーズケーキ」 (2)

ローソン「濃厚生チーズケーキ」 (2)

ローソン「濃厚生チーズケーキ」 (2)

食品産業新聞社の記事によれば、今回の「濃厚生チーズケーキ」の開発には、バスチーを開発した人が携わっているとのことです。バスチーといえば、2019年3月に販売し、記録的大ヒットを収めた商品です。バスクチーズケーキを日本に定着させるきっかけとなった商品でもあります。

ローソン・コスモフーズ バスチー(BASUCHEE) (2)
バスチー

「濃厚生チーズケーキ」はバスチーの販売終了と同時に発売された商品です。バスチーはローソンを代表するチーズケーキでした。そのバスチーと世代交代する形での登場です。言い換えれば、ローソンを代表するチーズケーキとして「濃厚生チーズケーキ」は販売されたのです。

目次

奇をてらわない商品名

まず商品名から見ていきます。「濃厚生チーズケーキ」というどこかで聞いたことがあるような名前です。「濃厚」「生」などの言葉はスイーツに、特にチーズケーキによく使われます。ゆえに前回の「バスチー」に比べるとインパクトに欠けます。ただし最近のローソンのスイーツ名としては、特に珍しいものではありません。

「バスチー」がヒットした時は「モチーズ」や「チー2シュー」「トロチー」など、語感を重視した商品名が急増しました。1年後ほど経つと、そういった語感重視の商品名はあまり使われなくなりました。その代わり「爽溶けチーズテリーヌ」や「麗らかキャラメルチーズケーキ」といった読み方が分からない商品名が増えました。

最近は(2022年10月現在)、前述のような語感を重視したものや、難解な商品名はほとんどなくなり、従来の、説明的な商品名に落ち着いています。今回の「濃厚生チーズケーキ」もその流れにあるといえます。

キャッチーはありませんが、わかりやすく、また安心感があるのはたしかです。この商品名は、わかりやすさを重視してのことなのか、あるいはキャッチーな商品名を考える時間的余裕、金銭的余裕がなくなってしまったのか。後者だとしたら、貧困化する日本を見ているようで、やや悲しい気もします。商品名の簡素化は、ファミリーマートのスイーツでも見られました(ファミリーマートのかぼちゃチーズケーキ)。この現象が景気後退によるものなのか、あるいは戦略的なものなのでしょうか。

味や質感について

先の食品産業新聞社によれば、「レモンの代わりに3種類の柑橘(ライム・いよかん・日向夏)を使うことで、苦みの無い、すっきりした甘さと酸味を実現した。」とのことです。

ローソン「濃厚生チーズケーキ」 (7)
ローソン「濃厚生チーズケーキ」

ローソン「濃厚生チーズケーキ」 (8)

バスチーでは、酸味については重視されていませんでしたが、今回は3種類の柑橘を使うほど酸味にこだわっています。実際食べてみると、クリームチーズやサワークリームの味をしっかり感じられる濃厚さの脇に、柑橘系の果物の酸味、苦味などの細かい味を感じます。これはバスチーでは感じられなかった特徴です。

また同記事では、質感について「絹ごし豆腐のようなやわらかさを出した」と述べています。バスチーはどちらかといえばむっちり、ねっとりした質感でした。一方で今回はしっとり感を重視した質感でした。実際、絹ごし豆腐を想起させるものがありました。

今回のリニューアルについて同記事では「チーズケーキのトレンドが変化したため。」と紹介されています。トレンドに対応したチーズケーキであると受け取れます。言い換えれば、ローソンの開発部は、現在のチーズケーキのトレンドは、酸味にこだわり、絹ごし豆腐のような質感であると認識しているといえます。

これは頷けるものがあります。たしかに最近はバスクチーズケーキのようなどっしりしたものではなく、豆腐のようにやわらかく、口の中でほどけるような質感のものが多いです。

酸味へのこだわりに関してはトレンドとはいえませんが、様々な柑橘系の果物を使い、独自の酸味を追求したチーズケーキが増えているのもたしかです。たとえばCheesecake HOLICのチーズケーキがかなり近いです。他にも質感でいえば、toroaやミスターチーズケーキが近いように思います。

cheesecake Holic(チーズケーキホリック)、チーズケーキクリームチーズ (2)
cheesecake Holicのチーズケーキ。酸味と質感にこだわっている。詳細はこちら。

toroa・トロア cheesecake チーズケーキ (5)
toroaのチーズケーキ。質感にこだわっている。詳細はこちら。

バスチーほどヒットするか?

今回濃厚生チーズケーキは、たしかに昨今のチーズケーキのトレンドに対応したものであるように思います。個人的にはいい商品だと思います。味も好きです。

ただしバスチーほどのヒットはないと思います(そもそもバスチーほどの大ヒットを狙っているのかどうかは微妙ですが)。というのも商品名の凡庸であり、また味における大衆性もないからです。

前述のとおり、商品名は「バスチー」ほどのキャッチーさはありません。「濃厚生チーズケーキ」という、どここかで聞いたことがあるような凡庸な名前です。

また味は、好き嫌いが分かれそうです。バスチーは、従来のチーズケーキにはない濃厚さ、コッテリさ、ねっとりした食べごたえのある食感で、美味しいと感じやすい要素が詰まっていました。いわば大衆性があったのです。

一方で今回は、食感に大衆性はあるものの、酸味へのこだわりは好き嫌いが分かれます。チーズケーキが好きな人のなかでも、柑橘系の酸味に対しては肯定派と否定派が存在します。大衆的ではないのです。そんな酸味にこだわった今回のチーズケーキは、好き嫌いが分かれるため、大ヒットとはならないと考えられます。

※参考:https://www.ssnp.co.jp/distribution/487788/ ローソン 大ヒット商品「バスチー」販売終了、「濃厚生チーズケーキ」「濃密カヌレ」新発売の狙いとは, 食品産業新聞社, 2022年9月22日, 2022年10月5日に確認

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