埼玉県・南浦和の住宅地に本店を構えるチーズケーキ専門店「ダンテ」。レアやベイクドといったスタンダードなチーズケーキからチョコレートや果物、日本酒を使ったチーズケーキ、さらにはチーズケーキのラスクといった珍しい商品を販売している店です。
このダンテで購入したチーズケーキと、ダンテのこだわりについて紹介します。
ダンテは埼玉県浦和のチーズケーキ専門店
ダンテは現在、埼玉県浦和に2店舗あります。本店が南浦和で、2号店(工房)が北浦和にあります(ダンテの公式サイト)。今回は本店を訪問しました。
チーズケーキ専門店というだけあり、店頭には様々なチーズケーキがならんでいます。ベイクドチーズケーキやレアチーズケーキといったベーシックなものから、チョコレートチーズケーキや古酒のチーズケーキ、さらにはチーズケーキラスクがあります。またプリンの種類も豊富です。
理想的なチーズケーキを作るために理想的な牛乳を探した
ダンテは、あまり話題になることがない店ですが、実はかなり使う材料にこだわっています。特にこだわっているのが乳製品です。そのこだわりはダンテのオーナーシェフである國武健明さん執筆の『本物のチーズをめぐる冒険』(文芸社)に詳しく記載されています。
國武さんは、もとは埼玉でイタリアンレストランを手掛けていました。レストランで提供していたデザートが人気だったことから、デザートに特化した店をやろうということで1993年にダンテをオープン(著書では93年オープンとなっていますが、公式サイトだと83年オープンとなっています。どちらが正しいかはわかりません)。
ダンテをオープンする際、チーズケーキに欠かせない材料であるクリームチーズと生クリームを見直しました。そこで気づいたのが、乳製品の質の悪さでした。最高級の生クリームを仕入れているはずなのに、味も匂いも良くなかったのです。これがきっかけで國武さんは、美味しい生乳を一から探すことに。
あらゆる牧場を訪れ、知り合いに問い合わせ、やっとのことで満足のいく牛乳を見つけた國武さんは、その牛乳を乳製品に加工してくれる業者も見つけ、理想的なチーズケーキを作れるようになりました。
作り手は誰でも材料にこだわっています。チーズケーキでいえば、産地や銘柄の違うクリームチーズをいくつも取り寄せて、何度も試作し、理想的なチーズケーキを追い求めます。しかしダンテのように、理想的なチーズケーキを作るために理想の牛乳から探す作り手は、これまで見たことがありません。
さて、そんなダンテで今回は以下の4つのチーズケーキを購入しました。
- レアチーズケーキの「ナチュレ」
- ベイクドチーズケーキの「ベイクドダンテ」
- 古酒とお米のチーズケーキ「八極」
- チーズケーキラスク
2層が特徴的なレアチーズケーキ「ナチュレ」について
まずはレアチーズケーキのナチュレです。こちらはシンプルなレアチーズケーキです。
つるつる、ぷるぷるのレアチーズケーキで、土台にはクッキー生地があります。このクッキー生地はほんの少しといった感じ。
よく見ると2層になっています。上下の層での味の違いははっきりとはわかりませんでしたが、表面の層は甘さは控えめで酸味があって、ヨーグルトのような味です。下のそうはコクと甘みと酸味があります。おそらく上の層はクリームチーズ以外の乳製品を使った層で、下の層がレアチーズケーキです。
全体的には、コクもありながらすっきりしていて軽やかな味わいです。また乳製品の美味しさがしっかり強調されています。
最近流行りのねっとり濃厚なチーズケーキとはタイプが違いますが、そういったチーズケーキが苦手な人なら、とても気に入るのではないかと思います。
看板商品のベイクドチーズケーキ「ベイクドダンテ」
続いてはダンテの看板商品「ベイクドダンテ」です。
こだわりのチーズを使ったシンプルなベイクドチーズケーキです。全体的にややスフレに近い、ふわふわした質感が見て取れます。
ちなみに「ダンテ」の由来は中世ヨーロッパで活躍した詩人の名から拝借しているそうです。またベイクドダンテは、中世ヨーロッパ当時の雰囲気をイメージしながら、現代風にアレンジしたチーズケーキとのことです。といわれてもイメージはしにくいですが。
ちなみに土台はパイ生地を使っています。
ややスフレに近いふわっとした食感もありながら、ねっとり感もあります。すっきりした甘みと、濃厚さ、さらにお酒も使っているのでしょうか、なんとなく上品な風味を感じられます。全体的には落ち着いた印象なのですが、しっかり脳裏に刻まれる訴求力を持った一品です。
古酒と米のどっしり系チーズケーキ「八極」
今回一番印象的だったのが、こちらの八極です。
熟成させた日本酒である古酒と米を使ったチーズケーキです。米はおそらく米粉を使っているのでしょう。
手のひらにのるくらいのサイズですが、けっこう重みあります。
かなり濃厚です。手に持った感触通りのずっしり、どっしりした食べごたえです。そして咀嚼とともに口内に嵐のように吹き上がる乳製品の旨味。その隙間から日本酒の風味が顔をのぞかせます。日本酒の風味がいいアクセントになっており、濃厚でずっしりしたチーズケーキなのにどんどん食べてしまいます。けっこう特徴的なチーズケーキなので、ダンテに行ったらぜひ購入してみてください。
ただし、かなりはっかり酒粕の風味があるので、好き嫌いはっきり分かれるかもしれません。
チーズケーキをそのままラスクに「チーズケーキのラスク」
そしてこちらは大変珍しいチーズケーキラスクです。
店の説明書きによれば、ベイクドダンテを低温で乾燥させて作っているとのことです。余ったチーズケーキを廃棄せず、ラスクにしているのだとしたらエコな商品です。
食べてみると、サクッとした食感で、味はたしかにチーズケーキです。普通のチーズケーキのように、濃厚さや風味の良さは感じませんが、ちょっとしたスナック菓子のような感覚でチーズケーキが楽しめます。何よりチーズケーキのラスクという珍しい商品です。お土産に買っていったら喜ばれるのではないでしょうか。
お店の詳細
【アクセス】本店は南浦和駅から徒歩16分の場所にあります。2号店(工房)は北浦和駅から徒歩24分ほどの場所にあります。本店の近くにはコインパーキングがあります。2号店(工房)には駐車場があります。
余談ですが菓子メーカーのプレシアが販売しているロングセラー商品の「もちぽにょ」からダンテ監修の商品が販売されたことがあります。
こちらは2022年11月頃に購入した商品で現在は販売しているかわかりません。
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