先日、沖縄を訪問し、チーズケーキをいくつか食べてきました。そのなかで感じたことや気付いたことを紹介します。
紅芋や田芋などのご当地食材を使ったチーズケーキの存在
沖縄では「ご当地チーズケーキ」と呼べるものがありました。具体的には紅芋、田芋、シークヮーサーなど沖縄ならでは食材を使ったチーズケーキです。
紅芋のチーズケーキ
紅芋を使ったスイーツは東京でも沖縄ならではのスイーツとしてよく見かけます。ゆえにおそらくあるだろうと予想はしていましたが、その存在を確認できました。
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田芋を使ったチーズケーキ、チーズスイーツ
もう1つ沖縄ならではチーズケーキとして見つけたのは田芋を使ったチーズケーキです。田芋は沖縄の伝統野菜の1つで、里芋の一種です。この田芋を使ったチーズケーキは、東京ではほぼ見かけることがありません。ちなみに楽園カフェ、ブルーシールで見つけました。
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シークワーサーを使ったチーズケーキ
シークヮーサーを使ったチーズケーキも見つけました。シークヮーサーは、沖縄と台湾に自生するとされる柑橘系の果物で、飲み物でこれを使ったものをよく見かけるでしょうか。
チーズケーキは、レモンやすだち、柚子など、柑橘系の果物が使われることが多々あります。当然、シークヮーサーとの相性も良く、クリーミーな風味に、酸味と苦味が差し込み、上品な風合いを感じることができました。
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チミチーズケーキ
沖縄のならではの食材を使ったものではありませんが、他の地域では見たことがない「チミチーズケーキ」を見つけました。
米軍基地内にある「シーサイド」というレストランで見つけたチーズケーキです。米軍基地内なのですが、このレストランのみ一般人も入れます。ただし敷地は米軍基地内なので、言語は基本的に英語です(日本語を話せるスタッフが数名いる)。
チミチーズケーキは調べたところによれば、アメリカの食べ物であるチミチャンガとチーズケーキをコラボさせた食べ物のようです。具体的には、チーズケーキをトルティーヤで包んで油であげているのです。さらに砂糖やシナモン、バニラアイスなどをトッピング。アメリカンフードらしい、カロリーが高そうなメニューです。
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チーズケーキマニアとして2000種類くらいのチーズケーキを食べていますが、このような作り、名称のチーズケーキは初めて食べました。沖縄の食材を使ったチーズケーキはありませんが、アメリカとの関係が特に深い沖縄ならではのチーズケーキといえます。
ご当地チーズケーキについて
その土地の食材を使ったチーズケーキ、いうなれば「ご当地チーズケーキ」といったものが存在する地域もあります。例えば青森であればりんごを使ったチーズケーキ、京都は抹茶のチーズケーキ、岡山は桃、金沢は棒茶、そして沖縄は紅芋や田芋を使ったチーズケーキといった具合に、その地域ならではの食材を使ったチーズケーキが見つかるものです。このように地域にちなんだチーズケーキが存在するのは、様々な食材と合わせることができるチーズケーキの柔軟性の高さによるものでしょう。
チーズケーキ専門店の存在
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沖縄には県内に7店舗を展開しているチーズケーキ専門店のPUZOがあります。
チーズケーキ専門店は、人口が多い都道府県なら数軒、人口がそれほど多くない都道府県でも探せば一軒はあるものです。しかしチェーン展開しており、しかも7店舗もあるチーズケーキ専門店は、東京、大阪には私の知る限りではありません。(10店舗以上を全国展開しているチーズスイーツ専門店ならあるが、1つの都道府県内で7店舗は稀)。
ちなみにドゥーブルフロマージュで知られる小樽に本店を置く洋菓子店の「ルタオ」は、北海道に約10店舗を出店しています。牛乳やチーズの一大産地である北海道であれば、理解できるものがあります。しかし牛乳の産地でもなく、都道府県別人口ランキングで25位前後の沖縄で、これだけチーズケーキ専門店があるというのは不思議なものです。
いずれにしても沖縄は、チーズケーキ専門店が多い地域であるといえます。
沖縄はローカルチェーンの宝庫
ちなみに沖縄はローカルチェーンの宝庫です。「白バラ」や「PUZO」といった沖縄ローカルのケーキ屋チェーンがあります(シャトレーゼ、不二家は本記事執筆時点では沖縄に出店していない)。ケーキのみならず、ハンバーガー、タコス、ステーキ、カフェなど様々なジャンルでローカルチェーンが存在しています。また飲食店だけでなく、スーパーにおいてもです。
このようにローカルチェーンがあったり、沖縄独自の商品があったりするのは、沖縄が歩んだ独自の歴史と島であるという地理性に起因しているのかもしれません。
ちなみにスーパーのパンコーナーやスイーツコーナーには本州にはない、沖縄ローカルの製菓メーカーや製パンメーカーの商品がずらっとならでいます。
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ローカルチェーン巡りはもちろん、コンビニやスーパーの菓子パンコーナーやお菓子コーナーでも地域性を楽しめます。
独自のコンビニチーズケーキがある
沖縄のセブンイレブンでは、沖縄限定の「塩ちんすこうレアチーズ」というチーズケーキを見つけました。これはその商品名のとおり、沖縄の銘菓であるちんすこうを使ったチーズケーキです。しっとりミルキーなレアチーズケーキに、塩ちんすこうのザクザクした食感と香ばしい味のコントラストを楽しめる商品で、本記事執筆時点でも沖縄のセブンイレブンで発売されています。

この「塩ちんすこうレアチーズ」の他にも沖縄のコンビニには本州にはない商品がたくさんあります。たとえば沖縄そばやポークたまご、ソーミンチャンプルー、ブルーシールのアイスなど、私が住む東京では見かけない商品が多数あるのです。
私はよくコンビニスイーツを購入するのですが、沖縄が販売対象外である商品が多数あります。これは配送の問題、材料確保の問題、生産できる工場がないなどの問題によるものでしょう。本州限定の商品が数多くある一方で、沖縄には、沖縄限定の商品がたくさんあります。沖縄では全国チェーンのコンビニですらローカル性を味わえるのです。
おわりに
すべての都道府県を訪れたわけではありませんが、沖縄は他の都道府県に比べて特にその地域性というか、沖縄感的なものを、ホテル近くのスーパーでもコンビニをはじめ、いたるところで感じられる地域でした。