今回紹介するのはドトール珈琲店のチーズケーキです。ドトールコーヒーではなく、「ドトール珈琲店」です。
その名のとおりドトール系のお店なのですが、よくみかけるドトールコーヒーとは違う形態であり、内装のデザインもチーズケーキも大きくことなります。
その違いに言及しつつ、「ドトール珈琲店」とはどんなお店なのか、どんなチーズケーキを出しているのかについて紹介します。
ドトール珈琲店とはどんなカフェなのか?
よくみかけるドトールコーヒーはセルフ式ですが、ドトール珈琲店はフルサービス式です。現在は飯田橋、川崎、府中、多摩センターの4ヶ所にあります。
外見もだいぶ違っており、普通のドトールは黒や白を基調にしたしまりの色合いをしていますが、ドトール珈琲店は茶色や木目のデザインが多く、自然派な印象です。
また普通のドトールはコーヒーの値段が一杯220円ほどで、種類はブレンドとアメリカンしかありませんが、ドトール珈琲店は、コーヒーが一杯500円ですが、注文を受けてから抽出してくれ、またビターブレンド、ドトールブレンド、アメリカンの3種類があります。
ドトール珈琲農園と同じコンセプト
ちなみにドトール珈琲店は、ドトール珈琲農園と同じコンセプトのようです。もともとドトール珈琲農園という店舗を手掛けおり、その都市型店舗としてドトール珈琲店がスタートしていると考えられます。
以下は世田谷にあるドトール珈琲農園です。
珈琲農園はロードサイドに駐車場つきでかでかと店舗を構えています。店内は天井が高くで、でかいソファー席もありました。回転率を重視した都市型のドトールはまったくコンセプトが違う店であることがわかります。
ドトール珈琲店は、そんなドトール珈琲農園を都市にもってきた店ということで、駐車場はありませんが、フルサービス式で店内は広々としておりゆっくり過ごせる店になっています。
カフェコロラドとは少し雰囲気が違う
ドトールは他にもカフェコロラドというフルサービス式のカフェも運営していますが、ドトール珈琲店はそれとも少し雰囲気が違います。カフェコロラドはどちらかといえば喫茶店という感じで、やや薄暗く、街に昔からある喫茶店のような雰囲気でした。
一方のドトール珈琲店はもう少し明るくて、ヘルシーな雰囲気があります。飯田橋店を利用しましたが、コロラドに比べるとだいぶ客層は若めです。
〇〇珈琲店のヒットの流れとサードウェーブの流れを受けている
ドトール珈琲店の「珈琲店」という名前から察するに、コメダ珈琲店や倉式珈琲店、星乃珈琲店など、注目を集めているフルサービス式のカフェを参考にしていると考えられます。
メニューのなかに、提供に時間がかかるスフレタイプのパンケーキがあるのがその証拠でしょう。
またドトール珈琲店は、豆の銘柄や焙煎度が選択可能であり、コーヒー豆にこだわっていることを店内の随所でアピールしています。他にも環境問題やコーヒー豆の倫理的調達に配慮しているというメッセージも随所で見られました。これらのポイントは、2015年以降のカフェ業界の潮流であるサードウェーブの流れにも影響を受けていると考えられます。
これらの傾向はドトールコーヒー、コロラド、エクセルシオールカフェ(バリスタではない店舗)には見られないもので、従来の店舗とはコンセプトが大きく違うと考えられます。
コーヒーとチーズケーキのセットで990円なので、普通のドトールに比べると値段は高くなります。しかしその分、フルサービスであり、席も広く、隣の席との間隔もしっかり設けてあるので、普通のドトールに比べると快適さは3倍増しくらいの印象です。
ドトール珈琲店のチーズケーキについて
ドトール珈琲店のあるチーズケーキは「濃厚チーズケーキ」という2層タイプのチーズケーキです。
「濃厚チーズケーキ」という名の2層のチーズケーキ
表面にはホイップクリームがあり、土台にはクッキー生地があります。
普通のドトールや系列店であるエクセルシオールカフェは、シンプルなベイクドチーズケーキなので、それらとは違います。どちらかといえば、コロラドに近いチーズケーキです。
カトラリーとお皿もこれまでの店舗とは違います。ドトールは昭和を感じる花柄、エクセルシオールカフェはシアトル系によくあるシンプルなお皿です。
一方でドトール珈琲店は2015年頃から多く見られるようになったアンティーク調なお皿です。カトラリーもこれまでとはデザインが大きく違うものを使用しています。しかもナイフつき。
ドトール、エクセルシオールカフェ、コロラドのチーズケーキは、フォークだけだったのですが、ドトール珈琲店ではナイフまでついてきました。ナイフを使ってチーズケーキを食べるという非常に新鮮な経験をさせてもらいました。
それにしてもドトール系列は、業態によって食器やチーズケーキが大きくことなります。これはドトールという会社が、1つ1つの業態においてコンセプトをしっかり追求し、それを妥協なく追求しているからでしょう。その企業努力には感服します。
サワークリームの風味の良さを感じるチーズケーキ
さて味や食感についての感想です。
食感はねっとりしており食べごたえあります。そして濃厚です。
またサワークリームのような風味、舌触りも感じます。クッキー生地はザクザク感がしっかりわかる固さで、シナモンの風味も。
メニューには、チーズケーキの紹介文がなかったので、特徴やこだわりがわかりませんが、おそらくサワークリームを使い、湯煎焼きにし、風味の良さ、口どけの良さを重視した作り方をしていると思います。
ドトールとも、エクセルシオールカフェとも違う、濃厚で口どけが良く、また後味に爽やかさも感じるバランスが取れた一品です。
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