堂島ロールで有名なモンシェール(Moncher)」は店舗限定で珍しいチーズケーキを販売しています。それが今回紹介する「ハッピーポーチ(幸せ包み)」です。
モンシェールのチーズスイーツを「ハッピーポーチ(幸せ包み)」について
モンシェールのチーズケーキ「ハッピーポーチ」がこちらです。
店頭ではハッピーポーチという名前で販売されていましたが、公式サイトでは「幸せ包み」という名前でした。この不思議な形のケーキは、外側はクレープ生地で、その中にチーズケーキとホイップした生クリームが入っています。簡単にいえばチーズケーキをクレープで包んだケーキです。
このようなケーキは最近ではまったく見られませんが、クレープがブームだった時には存在していたようです。
私はここ最近クレープについて調べており、クレープが流行したクレープが流行した1970年代、1980年代の雑誌を読んでいるのですが、女性向けの生活雑誌や製菓事業者向けの雑誌のなかでは、クレープを使ってスポンジケーキやクリーム、果物などを包んだ食べ物がたびたび紹介されています。
クレープが流行っていた時は、このようなクレープを使った料理は一般的だったようです。現在はほとんどみられませんが。クレープを使ったスイーツといえば、屋台の手持ちのクレープかミルクレープくらいですが、そんな現在にあってモンシェールはかつて存在したクレープを使ったケーキを蘇らせたのです。
クレープ、クリーム、チーズケーキの絶対に美味しい組み合わせ
ハッピーポーチはクレープの包みを開くと、中にはチーズケーキとクリームが層になって収納されています。チーズケーキというよりは、チーズケーキを使ったスイーツという感じでしょうか。
人気の商品である堂島ロールのクリームを使用しており、その他チーズケーキとカスタードクリームも使っています。チーズケーキ、生クリーム、カスタードクリームのシンプルな構成です。
クレープ生地は薄く、存在感は弱めです。チーズケーキはベイクドタイプで、ややねっとり感があって、コクがあります。そして生クリームとカスタードクリームのしっとりした食感と甘くてまろやかな味が融合します。この組み合わせが美味しくないはずがありません。
クレープ、チーズケーキ、生クリーム、カスタードクリームのシンプルな構成です。シュウマイのようなユニークな外見を除けば、食べ慣れた要素が詰まったケーキです。ひねりや意外性などはありませんが「うん、美味しい」と直感的に感じられるケーキです。
見た目がとても特徴的で映えるので、手土産にちょうどいいかと思います。
Moncher(モンシェール)について
モンシェールは2003年に創業した大阪に本社を置く洋菓子屋です(創業当時はモンシュシュ)。
現在全国におよそ30店を出店しており、主にデパ地下やショッピングセンターに出店しています。
看板商品は堂島ロールで、2010年にモンドセレクションに選ばれました。
堂島ロールは2003年から発売している商品です。当初は、その時主流であった中心までスポンジ生地がある渦巻タイプのロールケーキを、モンシェールも発売していました。
ある日、ロールケーキが売り切れてしまい、せっかく店にきたお客さんにどうにかロールケーキを販売したいということで、即席でスポンジ生地を節約しクリームをたっぷり使ったロールケーキを作りました。これが現在の堂島ロールの原型です。その後、改良を重ねて現在のような一巻きタイプのロールケーキが完成しました。クリームを存分に楽しめる一巻きタイプのロールケーキは行列ができるほど大ヒット。堂島ロールの存在は、その後コンビニがこぞって商品化するプレミアムロールケーキの原型であるといえます。
モンシェールには他にもプリン、シュークリーム、焼き菓子など様々な商品があります。堂島ロールを使ったパフェのようなユニークな商品もあれば、ブランドによってパティスリーにありそうなプチガトーも販売しているようです。
ちなみに現在はモンシェールですが、創業当時は「モンシュシュ」という社名でした。一方で洋菓子メーカーのゴンチャロフは「MONCHOUCHOU/モンシュシュ」を商標登録しており、「モンシュシュ」が商標侵害にあたるとして裁判になりました。結果、モンシュシュはMoncher(モンシェール)に社名を変更することになりました。この裁判は商標法の考え方を学ぶ事例としてたびたび言及されるようです。詳細は以下のページに記載されています。
コメント