チーズケーキといえば成城石井だ。種々のチーズケーキを販売しており、チーズケーキを語る上で成城石井は絶対に外せないスーパーだ。
今回はそんな成城石井の中で、「これは食べてほしい」と強く思うチーズケーキを5つ厳選してみた。成城石井に興味がある人はぜひ参考にしてほしい。
ちなみに成城石井は店舗によって品揃えにかなりばらつきがあり、紹介しているチーズケーキが置いていない可能性もある。その点はご留意いただきたい。
プレミアムチーズケーキ

「結局それなのか。定番すぎてつまらない」と思うかもしれないが、やはりこのチーズケーキは成城石井のチーズケーキを語る上で外せない。
これ抜きで成城石井のチーズケーキを語る人間がいるなら、その人は成城石井を何も分かっていないとまで言える。それくらいこのプレミアムチーズケーキは圧倒的なのだ。

詳しく説明するとこれはベイクドタイプのチーズケーキで、中にはレーズンとスライスアーモンドが混ざっている。また土台にはスポンジ、表面にはシュトロイゼルというザクザクした甘いものがトッピングされている。
チーズの深みのある味を存分に楽しみながら、さらにレーズンのみずみずしさや、スライスアーモンのザクッとした食感を楽しめる、非の打ち所がないないチーズケーキだ。
意外とこういったチーズケーキは、街のケーキ屋やカフェ、レストランにもない。コンビニにも意外となかったりする。そういった意味では成城石井でしか買えない唯一無二のチーズケーキである。

このチーズケーキは、2003年に成城石井の登場した。成城石井のセントラルキッチンに務めるパティシエである光野正三氏が4年の歳月をかけて開発したそうだ(年間120万本! 成城石井「プレミアムチーズケーキ」を生んだパティシエ4年の信念)。
値段は790円。(ネットで購入する場合若干値段が違う)4人くらいで分けられるサイズなのだが、ケーキ屋のホールケーキなら1000円はくだらない。そう考えるとプレミアムチーズケーキは圧倒的に安い。
もちろん一般的なスーパーのスイーツに比べれば高いが、ケーキ屋にまったく劣らないクオリティだ。それがこの値段なら文句のつけようがない。というよりこんなクオリティが高いチーズケーキが当たり前のように売られていたら、街のケーキ屋は辛いだろう。
ちなみにプレミアムチーズケーキはネット通販でも購入できる。しかも楽天やYahoo!ショッピングなどでも取り扱っている。
成城石井のファンは当然、食べたことがあるだろう。もし万が一、まだ食べていないというのでれば、すぐに成城石井に駆けつけるべきだ。
「サイズがデカかくて1人だとちょっと…」 こんな心配は無用だ。
なぜなら1口食べたら、あまりの美味しさに誰にも分けたくなくなるからだ。むしろ独り占めできる喜びまで感じられるだろう。
成城石井自家製 6種ナチュラルチーズの濃厚フォルマッジ

これは成城石井の中で一番好きなチーズケーキだ。先に紹介したプレミアムチーズケーキと同じシリーズではあるが少し違う。いや、かなり違う。
名称は「成城石井自家製 6種ナチュラルチーズの濃厚フォルマッジ」。何だが長ったらしい名前ではあるが、これが美味いのだ。いや好き嫌いが分かれる味ではあるが、僕はめちゃくちゃ好きだ。

このチーズケーキはクリームチーズだけでなく、レッドチェダーやマリボー、パルミジャーノレジャーノなど様々な種類のチーズケーキを混ぜ込み焼き上げている。
正直、1つ1つのチーズの味はよく分からないのだが、他のチーズケーキにはない種々のチーズが織りなす深みのある味がするのだ。
「一度食べたら止まらない」というキャッチフレーズをよく目にするが、止まらなくなった食べ物はごく少ない。一方でこのチーズケーキは 「一度食べたら止まらない」というキャッチフレーズはないが、本当に止まらなくなった。無我夢中で食べてしまった。

個人的にはとても好きなのだが、チーズ感が強すぎてあまり口に合わないという人もいるそうだ。「チーズ食ってるみたい」そんな口コミすらあったほどだ。つまりチーズ感が好きな人にはおすすめだが、チーズ感はほんのりくらいでいい、という人は無理に食べることはない。
ちなみにこのチーズケーキはネットで購入できる。前述のプレミアムチーズケーキと併せてぜひ試してもらいたい。
ビストロプレーンチーズケーキ

続いては「ビストロプレーンチーズケーキ」だ。店舗限定のチーズケーキなので、近所に成城石井がない人は非常に申し訳ない。
このチーズケーキは、アメリカに100店以上を展開する「Cheesescake Factory」というレストランで提供されているチーズケーキだ。(冷凍のものを輸入しているのかレシピをもらったのかは分からない)
つまり、厳密には成城石井自家製ではない。しかし「Cheesescake Factory」のチーズケーキが日本で成城石井では唯一購入できるのだ。


アメリカで人気のレストランだからといって美味しいとは限らない。そもそもアメリカ人の舌を信頼していない人もいるだろう。僕もその一人だ。
いろいろな疑念を持ちながらこのチーズケーキを食べてみたが、美味かった。またしても好き嫌いが分かれる味だが、ズッシリした食感と濃厚でパンチのある味は、僕の胃袋を満足させてくれた。
このチーズケーキはいわゆるニューヨークチーズケーキというジャンルのチーズケーキに近いもので、クリームチーズのドッシリした感じと、甘味と塩味のパンチの強さを楽しめる。
スフレチーズケーキやレアチーズなど、あっさりした優しいチーズケーキを日本は発展させてきた。一方でこのやはりアメリカ生まれだからなのか、日本でよくみられるチーズケーキとは対局にある。「これぞスーパーサイズを生み出したアメリカのチーズケーキだ!」そんな感想を抱くような、力強いチーズケーキなのだ。
主張が強いチーズケーキが苦手な方にはおすすめできないが、好きな方には非常におすすめしたい逸品だ。
苺づくしのベリーレアチーズ

ベイクドチーズケーキが続いたがこちらはレアチーズケーキだ。名前は「苺づくしのベリーレアチーズ」。これは「さすが成城石井」と思わせてくれたスイーツの1である。
苺を使った華やかなスイーツなどとはお世辞にもいえないビジュアルであるが、その辺の苺スイーツとは一線を画すクオリティだ。
まず、強調したいのは苺がたくさん入っているということだ。
その辺の苺スイーツは申し訳程度にしか苺が入っていない。苺は決して安くない果物なのでそれは仕方ないことではある。しかし成城石井は妥協しない。カップの表面いっぱいに苺が入っており、存分に楽しめるのだ。

もう1つ「さすが!」と思ったのがベリーソースの味のバランスの良さだ。ベリーソースはチーズケーキには定番の組み合わせなのだが、甘ったるかったり、酸っぱすぎたりするものが多く、僕は苦手だ。ベリーソースなど余計なトッピングの1つだと思っている。
しかしこのベリーソースは違っていた。甘すぎず、酸っぱすぎずとてもバランスが良く、素直に美味しいと思えるベリーソースなのだ。さすが成城石井。
ちなみにこのチーズケーキ、399円する。このカップで399円は高いと思うかもしれないが、実物は結構サイズがでかい。コンビニのカッププリンの倍くらいのサイズがあるので、意外と高いとはいえない。
生プレミアムチーズケーキ

こちらは最初に紹介したプレミアムチーズケーキのレアバージョンだ。
表面にはクランブル、その下には生クリームとレアチーズ。そしてレアチーズの中にはレーズンと砕いたアーモンドが混ざっている。
先に紹介した四角いタイプのプレミアムチーズケーキは、ベイクドチーズケーキのねっとりした食感がベースになっていた。一方でこちらはレアチーズのしっとりした食感がベースだ。

「しっとり」という柔らかめの食感と、「ザクッ」という固めの食感。柔らかめ・固め、この幅を行ったり来たりする非常に楽しいチーズケーキだ。またレーズンも入っており、そのプチッとした食感がいいアクセントになっている。
こういったレーズンやクランブル、アーモンドといった種々の材料が使われているレアチーズケーキは洒落たパティスリーで時々見かける。この生プレミアムチーズケーキは、そんなパティスリー的なレアチーズケーキを大ボリュームで楽しめるスイーツだといえる。
ボリュームもクオリティも妥協しない。成城石井の精神が垣間見えるチーズケーキとも言えるのだ。
【おまけ】4種のプレミアムチーズケーキアソート

お世辞にも見た目がいいとはいえない。簡素な弁当のようだが、成城石井で人気のプレミアムチーズケーキ4種を一度に楽しめる、まさにプレミアムなアソートが存在する。

内訳は、先に紹介したプレミアムチーズケーキが2つと、6種ナチュラルチーズの濃厚フォルマッジが2つ。この時点で筆者の成城石井のおすすめチーズケーキが2つはいっている。
その他、ブルベリーのプレミアムチーズケーキとレモンもプレミアムチーズケーキと、変わり種だ。全部で4種類のプレミアムチーズケーキだ。
プレミアムチーズケーキは1本単位の販売しかしていなかった。どれも4人前くらいで、1本をひとりで食べるのは、ちょっと大変だった。
このように人気商品を一度に楽しめるケーキセットを販売してくれるのは非常にありがたい。
【終わりに】成城石井が最強なのだ

以上、成城石井でおすすめのチーズケーキを紹介してきた。
成城石井のチーズケーキを一通り食べて思ったのは、成城石井が最強であるということだ。「中学生みたいことを言いやがって…」と思うかもしれないが、「最強」という言葉でしか成城石井は形容できない。
成城石井の商品は高い、というイメージがある。実際、成城石井は高級スーパーということで売り出しており、他のスーパーにはないワインや生ハム、チーズなどを売り出しており、価格もそこそこ高い。
一方で、スイーツに関しては決して高いとはいえない。というのも最近、コンビニスイーツの価格がインフレ状態だからだ。景気は後退している一方で、コンビニのスイーツはどんどん値上がりしており、300円のスイーツが当たり前のように売られている。
小さなケーキが298円で販売されていたときは本当に驚いた。コンビニはいつからパティスリーのマネごとをするようになったのだと。

しかもクオリティが低いものまで混ざっている。まだまだ200円前後のスイーツが大半ではあるが、ハズレが紛れているコンビニスイーツは徐々に気軽さを失いつつあるのも事実だ。
一方、成城石井のスイーツの値段はそれほど変わっていない。先に紹介した成城石井のカップのチーズケーキは399円だが、2人で食べるのが丁度いいくらいのサイズだ。そして何より美味しい。
コンビニスイーツのインフレに伴って、成城石井のスイーツは相対的に安価になった。また成城石井のスイーツは相変わらずどれを食べてもクオリティが高いし、ボリューミーだ。
近年重視されている「コストパフォーマンス」を考えるなら、成城石井はコンビニ、他のスーパーを圧倒している。気軽さを考えれば街のケーキ屋だってかなわない。
成城石井は最強なのだ。
これが、成城石井のチーズケーキを一通り食べた僕の結論だ。
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