ル・スリール・ダンジュは西国分寺の街にある洋菓子屋です。
再開発によって最近作られたであろうショッピングセンターやタワーマンションが印象的な隣の国分寺駅とはうってかわって、西国分寺駅は昔と変わらない落ち着いた街という印象です。
ル・スリール・ダンジュはそんな落ち着いた街にある洋菓子屋で、地域のスイーツ欲を支えています。
お店は西国分寺駅から徒歩8分ほどの多喜窪通り沿いにあります。焦げ茶と紺色のシックで上品な雰囲気の外装です。お店についてネットで調べた際、全然違う外装の写真がでてきたので驚きましたが、以前は明るいオレンジの外装だったようです。
店の前にあるポストの色とマッチしていて個人的にはこの色も好きなのですが、現在の色のほうが街には溶け込んでいる感じはします。
店内に入ると目の前にショーケースがあり、ケーキが並んでいます。今回は日曜日の夕方に訪問したので、多くのケーキが売り切れていました。地元では人気のお店なのでしょう。残ったネームタグやネットにアップされている写真をみると、タルトやショートケーキ、チーズケーキ、モンブラン、プリンなど定番系のケーキが大半の様子でした。フランス語を使った名前のケーキは少なめです。
一方で、いわゆるパティスリーでみられるような技工を凝らしたいわゆるプチガトーもわずかながら販売しているようです。
他にも「昭和のモンブラン」や「シェフ気まぐれ」といったメニューもあり、洋菓子通も、食べ慣れたスイーツを楽しみたい方も、子どでも楽しめるお店という印象です。地域のスイーツ欲を幅広く受け止めています。
さて、今回はベイクドチーズタルトとチーズスフレと、季節限定だと思われる「パンプキンプリン」を購入しました。
ベイクドチーズタルト
まずはベイクドチーズタルトです。
2種のチーズを2層にしてさっぱり仕上げたチーズケーキとのこと。たしかに横からみると上と下で2層になっています。ただしレアとベイクドの2層ではないようです。
2種のチーズが何と何のチーズなのかはわかりませんでしたが、ひとまず口にいれると、酸味をしっかり感じられる爽やかな印象です。
上の層は酸味が印象的でしっとりした食感です。下の層はやわらかい甘味とねっとりした食感で、いかにもベイクドチーズケーキという感じ。
この2つの層によって、菓子として満足できる甘味は感じられ、それに加えて後味を爽やかにしてくれる酸味もあり、バランスが取れています。
チーズスフレ
もう1つはチーズスフレです。
オーソドックスでシンプルなチーズスフレです。税込み300円で洋菓子屋のケーキとしてはかなりお手頃価格です。専門店のケーキがコンビニと同じ価格で食べられるのはありがたいものです。
そして期待どおりのふわふわで美味しいチーズスフレです。
甘さ控えめで、やや酸味を感じられる爽やかな印象のチーズスフレです。西国分寺は子持ちの世帯が多い印象があったので、子供でも食べられる甘めチーズスフレなのかと思っていましたが、意外にも全体的に控えめな印象です。どっしりした感じはなく、気軽に食べられます。
「しっかりしたケーキではなくちょっと甘いものが食べたいな」という時にちょうどよさそうなチーズスフレです。
濃厚かぼちゃプリン
もう1つ今回は「濃厚かぼちゃプリン」を購入しました。かぼちゃしなので、季節限定の可能性があります。
ショーケースのネームタグには、
シェフが大好きなケーキなので
とびきりおいしく作っちゃいました
ぜひ食べてほしいプリンです
と書いてあります。そして実際、非常に美味しいプリンです。
カップタイプのプリンで表面には生クリームのトッピングがあります。
どちらかといえば柔らかめの、口どけが嬉しいプリンです。口にはこぶと、濃厚でほっこりするようなかぼちゃの風味が口いっぱいに広がり、と同時にその美味しさグッと脳みそに伝わり、幸福感に包まれます。
生クリームとの相性も抜群によく、直感的に「あ、美味しい!」と感じます。季節限定の可能性がありますが「迷ったらコレ」的な一品です。