バスクチーズケーキなぜブームになったのか?いつ、どのようにしてブームになったのか?【バスチーブームを徹底解剖】

バスクチーズケーキ ブームコラム

今ではコンビニ、スーパーなどでも購入できるバスクチーズケーキ。

しかし少し前までは一部のお店しか販売していないめずらしいスイーツでした。

だからといって、誰もがこぞって買いに行くというわけではなく、知る人ぞ知るめずらしいチーズケーキの1つだったのです。

しかしバスクチーズケーキは、コンビニでも買えるくらい一般的なものになりました。

なぜか?

それは、みなさんも感じているようにバスクチーズケーキがブームだからです。

ではいったいなぜ、バスクチーズケーキはブームになったのか?

そもそもバスクチーズケーキのブームいつ頃からはじまったのか?

この記事ではそんな疑問にお答えしたいと思います。

そもそもバスクチーズケーキとは?

バスクチーズケーキのブームを紹介する前に、「そもそもバスクチーズケーキとはなにか?」について解説します。

バスクチーズケーキについて詳しくご存知の方は、読み飛ばしてしまってください。

バスクチーズケーキの特徴を要約すると以下の通りになります。

  • ベイクドチーズケーキの一種
  • スペインのラビーニャというバルで売られているチーズケーキを模倣したもの
  • 一般的なベイクドチーズケーキよりも、高温、短時間で焼くので表面が焦げ、なかが半熟ぎみになる

まずは基本的な解説から。

バスクチーズケーキはバスク地方のチーズケーキを模倣したもの

バスクチーズケーキとは、スペインのバスク地方にある、「ラビーニャ」というバルで出されているチーズケーキを模倣して作ったチーズケーキのことです。

以下はラビーニャのストリートビュー。

ラビーニャの公式サイト

バスク地方のチーズケーキだから「バスクチーズケーキ」と呼ばれた

なぜバスクチーズケーキと呼ばれているのか?

なんとなくわかるとは思いますが、その答えは、バスク地方のチーズケーキだからです。

バスクチーズケーキの作り方はベイクドチーズケーキとほとんど同じ。

しかし「バスク地方で売られているチーズケーキ」ということで、「バスクチーズケーキ」「バスク風チーズケーキ」などと呼ばれているのです。

ちなみにバスクチーズケーキなどと呼んでいるのは外部の人間だけで、本場「ラビーニャ」では「Tarta de Queso」という、スペイン語でチーズケーキを表す名前で売られています。

ラビーニャ公式サイトのキャプチャ

「Basque cheesecake(バスクチーズケーキ)」という呼び方は、日本だけなく海外でもしているようです。

アメリカの大手総合情報サイトBloombergや、レシピサイトのTASTEでは、「Basque cheesecake」という表記がありました。

海外だと、バスクチーズケーキを「Basque Burnt Cheesecake(バスクの焦げたチーズケーキ)」と呼んでいるケースもありますが、「Basque」とつけるのは、世界共通のようです。

まとめると、ラビーニャの人は普通にベイクドチーズケーキを販売していた。(一般的な製法とは微妙に違うが)。

それをみた外部の人が「バスク地方のチーズケーキ」ということで、「バスクチーズケーキ」と命名したチーズケーキを売り出したというわけです。

バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキの違い

バスクチーズケーキは簡単、時短のチーズケーキ

バスクチーズケーキのレシピを知ると、バスクチーズケーキの理解がさらに深まります。

実は、バスクチーズケーキのレシピは、一般的なベイクドチーズケーキとほとんど同じ。

むしろベイクドチーズケーキよりも材料の種類が少なく、かつ調理時間も短いのです。

チーズケーキのレシピの違い

バスクチーズケーキのレシピの特徴をまとめると以下の通りになります。

  • 使用するクリームチーズの量が多い
  • 土台がない(基本的に)
  • 高温・短時間で焼く

つまりバスクチーズケーキは、一般的なベイクドチーズケーキよりも簡単ではやく作れるということ。

バスクチーズケーキは手抜きから生まれたチーズケーキなのではないかと思っています。

続いては本題、バスクチーズケーキブームのはじまりについて解説します。

バスクチーズケーキブームはいつからはじまったのか?

さて本題。

バスクチーズケーキブームはいつから、そしてどこからはじまったのか?

最初に結論を書いておくと、バスクチーズケーキブームがはじまったのは2018年の夏頃。

きっかけとなったのは、バスクチーズケーキ専門店「GAZTA(ガスタ)」のオープンです。

そしてブームがさらに爆発し、今のような状態になったのは2019年3月26日のローソンの「バスチー」がきっかけです。

バスクチーズケーキが本格的なブームになったのは2018年7月頃から

後で詳しく解説しますが、バスクチーズケーキは2011年頃から存在していました。

しかしブームになったのは2018年の7月、「GAZTA(ガスタ)」というバスクチーズケーキ専門店がオープンしてから。

GAZTA ガスタ 白金高輪 (1)

ここのバスクチーズケーキがネットからテレビまで次々にメディアに取り上げられ、バスクチーズケーキがじわじわブームとなっていったのです。

なぜ、GAZTAの登場からバスクチーズケーキブームがはじまったといえるのか?

それは、GAZTAのオープン日以降、「バスクチーズケーキ」という単語を含むツイートが増えており、またテレビ番組でバスクチーズケーキが取り上げられる機会が圧倒的に増えているからです。

2018年7月からバスクチーズケーキ関連のツイートが急増

以下の画像は2018年の「バスクチーズケーキ」という単語が含まれたツイートの数を調べたものです。

縦にバスクチーズケーキのツイート数、横が月

期間で絞り検索し、1つ1つ目視で計測したので誤差があるかもしれませんが、2018年の7月以降、明らかに「バスクチーズケーキ」という単語を含んだツイートの数が急増していたのです。

2018年7月からバスクチーズケーキがテレビで取り上げられる

また2018年7月から、テレビ番組でもバスクチーズケーキは取り上げられるようになります。

過去の番組紹介情報を調べてみました。

  • 2018年7月7日:「王様のブランチ」でGAZTAのバスクチーズケーキが紹介
  • 2018年7月17日:「ZIP!」でGAZTAのバスクチーズケーキが紹介
  • 2018年8月:「めざましテレビ」「櫻井・有吉THE夜会」「PON!」でもGAZTAのバスクチーズケーキが紹介

※参考:「価格.comテレビ紹介情報」調べ

GAZTAがオープンする前は、バスクチーズケーキがテレビで紹介されたことはありませんでした。

つまり、バスクチーズケーキは、「GAZTA」とセットになって、テレビ番組にも取り上げられるようになったのです。

2018年の12月には、日本テレビの「ヒルナンデス」で「2018下半期テレビ取材殺到グルメBEST10
」としてGAZTAが紹介されています。

GAZTA(ガスタ)のオープンによってバスクチーズケーキがブームになる

バスクチーズケーキというよりは、GAZTAが紹介される形になっていますが、GAZTAのオープン後、ネットでもテレビでもバスクチーズケーキが話題にのぼる回数が増えたのは事実です。

「GAZTA」のオープンによってバスクチーズケーキがブームになったといえるのです。

2019年3月26日、「バスチー」の登場でブームがさらに盛り上がる

「GAZTA」のオープンによってじわじわブームがきていたバスクチーズケーキ。

そのブームは、2019年3月26日に発売されたローソンの「バスチー」で爆発します。

ローソン バスチー の写真 (9)

ローソンのバスクチーは、バスクチーズケーキを模倣したスイーツです。これが、記録的大ヒットとなります。

それまでバスクチーズケーキはスイーツを日頃から食べる人、お菓子作りが好きな人の間でのブームにすぎませんでした。

しかしローソンの「バスチー」が記録的な大ヒットによって、バスクチーズケーキは世間的なブームになったのです。

その証拠に、「バスチー」のヒットを契機にしてカフェ、パティスリー、洋菓子店、チルド菓子メーカーがバスクチーズケーキを販売するようになります。

2018年の7月頃にはじまったブームが、ローソンのバスチーで爆発したのです。

なぜ2018年7月になってバスクチーズケーキがブームになったのか?

なぜ2018年7月になってバスクチーズケーキがブームになったのか?

結論を先にいうなら、GAZTAがあまりにも特徴的な店だったからです。

バスクチーズケーキブームの発生理由もGAZTAにあります。

バスクチーズケーキは2011年頃から日本にあった

先にも少し紹介しましたが、バスクチーズケーキは2011年から存在していました。

バスクチーズケーキの日本での歴史を調べるために、ツイッターのタイムラインをさかのぼってみたところ、「バスクチーズケーキ」という言葉が初めてツイッターに現れたのは、2012年4月でした。

ツイート内容は以下の通り。

どうやら天然生活というなにかでバスクチーズケーキが紹介されたいたようなのです。

調べてみると、天然生活とは、シンプルな生活を楽しむためのライフハック本で、料理やお菓子のレシピやインテリア、ファッションなどが紹介されています。

その天然生活の2012年の5月号で、「カオリーヌ菓子店」というお店のバスクチーズケーキが紹介されていたのです。

原本を入手することはできませんでしたが、ネットに上がっている目次をみると確かにバスクのチーズケーキが紹介されたいたようです。

Fujisan.co.jp 天然生活 5月号 (2012年03月19日発売) ページのキャプチャ
天然生活 5月号 (2012年03月19日発売)
持ちすぎない、小さな暮らしを楽しむための生活情報誌。シンプルな暮らしは、気持ちの上で、自由と平穏を与えてくれます。『天然生活』は、毎日をきちんと生きたいと願う方々に愛されるライフスタイル誌です。「つくり手の顔の見える、安心安全なものを食べたい」「環境に配慮した商品を購入したい」「長く使うためにも、良いものをきちんと選び…

先のツイートは天然生活のバスクチーズケーキの写真をみての感想だと考えられます。

さらにこの雑誌で紹介されていた「カオリーヌ菓子店」を調べてみると、なんと2011年11月2日頃にはバスクチーズケーキを販売していたのです。

カオリーヌ菓子店のブログをみてみると、「2011年の夏にスペインバスクのバルに旅行し、そこで食べたチーズケーキに感激し、日本でその味を再現することにした」と書かれています。

※参考: 新発売『バスクのチーズケーキ』 カオリーヌ菓子店

そして2011年11月には「バスクのチーズケーキ」という名前でバスクチーズケーキを販売していたのです。

これ以前にバスクチーズケーキに関して書かれたサイトやSNSでの投稿は見つけられなかったので、カオリーヌ菓子店が日本で初めてバスクチーズケーキを販売したお店である可能性が高いといえます。

カオリーヌ菓子店がバスクチーズケーキを販売して以降、バスクチーズケーキはレシピ本で紹介されたり、チーズケーキ専門店で販売されたり、ツイッターでつぶやかれたり、ネットのニュースサイトで取り上げられたこともありました。

しかし2018年の7月に「GAZTA」がオープンするまで、バスクチーズケーキがブームになることはなかったのです。

いったいなぜなのか?

GAZTA(ガスタ)のオープンでバスクチーズケーキはブームになった

「GAZTA」がオープンする以前にもバスクチーズケーキを販売するお店がありました。

先に紹介したカオリーヌ菓子店をはじめ学芸大学にあるチーズケーキ専門店「A Works」、日比谷の「6th by oriental hotel」などではブームの前からバスクチーズケーキを販売しており、それをツイッターでシェアする人もいました。

しかしそれでもバスクチーズケーキはブームになりませんでした。

「GAZTA」がバスクチーズケーキを販売することで、やっとバスクチーズケーキはブームになったのです。

なぜか?

その理由は、GAZTAがあまりにも特徴的なお店だったからです。

GAZTA(ガスタ)は話題になるのが必然ともいえるほど特徴的な店だった

まずGAZTAの決定的な特徴をまとめると以下の通りになります。

GAZTAの大きな特徴
  • 日本初のバスクチーズケーキ専門店
  • 注目度が高い場所に先進的な外観でオープンした
  • 箱も紙袋もデザインにこだわっていた
  • キャッチコピーが強かった

GAZTAはこれらの特徴を持っており、この4つの特徴がすべてかけ合わさることでブームは起きたのではないかと考えています。

GAZTA(ガスタ)は日本初のバスクチーズケーキ専門店だった

今ではバスクチーズケーキを専門に売るお店がいくつかありますが、GAZTAが登場するまで、バスクチーズケーキの専門店は存在しませんでした。

GAZTAが登場するまで、バスクチーズケーキを販売していたのは、一部のチーズケーキ専門店とカフェのみ。

そこに突然、バスクチーズケーキだけを販売するお店が登場したのです。

それだけも注目度はあります。

キャッチコピーが強かった

GAZTAはオープン後、テレビやネットなど色々なメディアで取り上げられているのですが、決まって語られるのが、

「門外不出だったレシピを、世界で唯一知ることを許された日本人パティシエールが作ったバスクチーズケーキ」

という強烈なストーリーです。

そう、各メディアで「GAZTAでしか食べられない本場のバスクチーズケーキ」という取り上げられ方をしたのです。

意地悪な言い方をするなら「これまでのバスクチーズケーキはすべて偽物で、GAZTAのバスクチーズケーキこそ本物である」というアピールがなされたのです。

「門外不出」「本家直伝」「本場」、こんなワードが並べばスイーツに興味がある人は見逃せませんし、「一度は食べてみよう」と思うはず。

現に、大ヒットしたわけですから。

注目度が高い場所に先進的な外観でオープンした

GAZTAは白金高輪駅から徒歩3分、港区白金にあります。

このエリアはタワーマンションと一軒家が立ち並ぶ住宅地。

そしてこのエリアは、なぜか人気の洋菓子屋が並ぶ、スイーツ激戦区でもあります。

「GAZTA」の系列店で、食べログの白金スイーツランキングで1位になっているパティスリー「メゾンダーニ」。

ベーグルの専門店「マルイチベーグル」。

エッグタルトの専門店「オーファクトリー&カフェ バイ エッグセレント」。

独特のデザインのケーキで人気のパティスリー「パッションドゥローズ」。

これらの人気店が、GAZTAの50メートル圏内にあります。

以下の画像は白金高輪駅周辺の有名菓子店に所在地を表したマップです。

白金高輪駅周辺洋菓子店

この近距離に5件。

どのお店もメディアに取り上げられるほど人気のお店。

そんな激戦の地に突然、バスクチーズケーキという謎のチーズケーキを専門にしたお店が登場すれば、注目を集めることは間違いないでしょう。

しかも「GAZTA」はお店の外観が特徴的。

GAZTA ガスタ 白金高輪 (1)
ガスタ 白金高輪駅

上記がGAZTAの外観です。

木目の枠に、マッドなグレーの壁。底にゴールドでGAZTAの文字。

アップルストアのような洗練されたデザインと、アンティークショップのような上品さも持ち合わせた外観。

思わず写真に収めたくなるような、特徴的な外観だったのです。

ちなみにこのエリアにある洋菓子店はどれも特徴的な外観ではあります。

しかしながらやはり、GAZTAの外観は未来的で、先進的である印象を受けます。

とにかくこんなお店が白金の閑静な住宅地に、突然オープンするわけです。

話題にならないはずがありません。

箱、紙袋のデザインも圧倒的だった

さらにGAZTAがすごかったのは、単なるチーズケーキなのにブランド品かと思うような箱、紙袋を使っていたこと。

一般的なケーキ屋でもらえる箱といえばよくみる薄い紙の箱。

袋にしても紙袋ならいいほうで、街のケーキ屋はビニール袋だったりします。

それが当たり前だと思っていたのです。

しかしガスタの箱は、圧倒的に違いました。

なにか大切なものを収納しているかのような頑丈で上品な箱。

ブランド品であるかのような高級感のある紙袋。

SNS映えすること間違いなし。

また手土産、プレゼントにも喜ばれそうなこのパッケージは、リアルな口コミにおける拡散力も持っていたはず。

SNS、口コミでGAZTAが、そしてバスクチーズケーキが話題になったのは必然だったのでしょう。

GAZTA(ガスタ)はコンテンツが圧倒的に強かった(キャッチーな要素が多かった)

箱と紙袋の気を配っているお店は他にもあります。お店の外観が特徴的なお店もたくさんあります。

しかし「GAZTA」はそれに加えて「バスクチーズケーキ専門店」「白金の人気スポットにオープン」「門外不出というパワーワード」という強力なコンテンツを持っていたのです。

SNS、ネットのニュースサイト、テレビなど、メディアで紹介するには十分すぎるコンテンツを持っており、話題になるのも必然だったと考えられます。

GAZTAが莫大なお金をかけて広告を打った可能性もあるでしょう。(検証はできませんが)

しかし、たとえお金をかけて広告を打ち、ネットやテレビに取り上げられたとしても、肝心のコンテンツが弱ければ一時的なヒットで終わってしまいます。

それは過去に登場していたバスクチーズケーキがネットメディア・雑誌に取り上げられたのにブームにならなかったことからわかること。

その点、「GAZTA」はバスクチーズケーキをブームに押し上げるほど、強烈で圧倒的なコンテンツを持っていました。

「GAZTA」がスイーツ界に、チーズケーキ界に与えた影響は大きいのではないかと思います。

まとめ

まとめます。

バスクチーズケーキのブームがはじまったのは、2018年の7月、バスクチーズケーキの専門店「GAZTA」のオープンがきっかけでした。

そしてそのブームは、ローソンが2019年3月に発売した「バスチー」でさらに燃え上がります。これで、スイーツ界のブームでしかなかったバスクチーズケーキが、世間のブームへと押し上がりました。

一方で、バスクチーズケーキのブームは「GAZTA」の存在なしには語れないもので、「GAZTA」がスイーツ界に与えた影響は大きいのはないかと考えています。

タイトルとURLをコピーしました