これまで2000種類以上のチーズケーキを食べてきたチーズケーキマニアのかなざわです。これまで実際に食べてきた、お取り寄せチーズケーキのなかから「これはぜひ一度味わってほしい」と考えるチーズケーキを選定して紹介します。おいしいのはもちろんですが、星の数ほどある他のチーズケーキとはどのような違いがあり、なぜ食べる意味があるのかについても、解説しています。現代のチーズケーキについても把握できる内容になっているので、ぜひご覧いただければと思います。
#1 【クリオロ】クリーミーバスクチーズケーキ



■選定理由
バスクチーズケーキは数多くありますが、他にはない唯一無二の味わいです。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、ぜひ一度味わっていただきたいと考え、選定しました。
あえて焦がさないことで実現するとろける食感
東京都板橋区、小竹向原に本店を置く有名パティスリー「クリオロ」が、オンラインストアで販売する「クリーミーバスクチーズケーキ」です。ジャンルとしてはバスクチーズケーキです。バスクチーズケーキは、2018年夏頃にはじまったブームを経て、現在では大手から個人店まで様々なお店が販売するようになりました。星の数ほどあるバスクチーズケーキのなかでも、クリオロには唯一無二な点が2つあります。1つが、それがあえて焦がしていないこと、もう1つがどこかフルーティーな風味があることです。
まずクリオロのバスクチーズケーキは、なめらかな食感を思い切り味わえるよう、表面をあえて焦がさず、ほどよい焼き加減に調理しています。バスクチーズケーキの最大の特徴である表面の焦げを、思い切って取り払うことで、ほかにはない、口の中の温度ですっと溶けていくような抜群の口溶けを実現しています。さらにクリームチーズの豊かな風味に加えて、他のバスクチーズケーキからは感じたことがない、どこかフルーティーな香りが抜けていく瞬間もあります。これまで200種類を超えるバスクチーズケーキを食べていますが、その口どけ、味、香りは、今でも強烈に記憶に残っています。ひと味違うバスクチーズケーキを食べてみたい方はぜひ。
| タイプ | バスクチーズケーキ |
| 値段 | 2,600円(別途送料) |
| サイズ | 15.0cm×高さ約3.0cm6人分ほど |
#2【ビースリー】熟成バスクチーズケーキ



■選定理由
単純においしいチーズケーキであること。そしてバスクチーズケーキを熟成させるという、他にはない製法によって、口どけと深みのあるおいしさを実現した、唯一無二のチーズケーキです。
二段階熟成によって旨味を増量させた唯一無二のバスクチーズケーキ
菓子製造だけでなく、IT関連事業も手がける異色のバックグラウンドを持つ企業「ビースリー(B3)」が手がける大人気のバスクチーズケーキです。
このバスクチーズケーキの最大の特徴は、独自に追求した二段熟成製法をとっていること。チーズケーキの材料に、熟成させたチーズを使う例はいくらでもありますが、チーズケーキそのものを熟成させるのは唯一無二です。チーズケーキの熟成に意味があるのかと疑問に感じると思いますが、実際に旨味成分が増えているという調査結果もあるそうです。ただし、それが実際に食べた時に感じられるほどかどうかは微妙かもしれません。
熟成の意味の有無については、様々な意見があると思いますが、このバスクチーズケーキはおいしいです。口に入れた瞬間、口の温度でじゅわりと溶けていくとろける食感。そして生クリームの旨味とまろやかさがありながら、しっかりクリームチーズの味を感じさせてくれる濃厚で深みのある味を楽しめます。バスクチーズケーキは、生クリームの味を強調させたものや、卵の味を強調させたものが多くありますが、こちらはクリームチーズの味を強調させたもので、しっかりクリームチーズのおいしさを味わえます。そしてその、立体的で奥行きがある味に、思わず「あ、美味しい」とつぶやきました。
このバスクチーズケーキの作り手はパティスリーやレストランでの勤務経験といった、よくあるバックグラウンドを持ちません。しかしだからこそ、常識に縛られない、チーズケーキを熟成させるという唯一無二のものが誕生したともいえます。その出来をぜひ一度味わってみてほしいです。
ちなみにオンラインストアでは「熟成と非熟成の食べ比べセット」も売られています。私も食べたことがありますが、たしかに、わずかではありますが違いがあります。興味がある方は、食べ比べもぜひ。
| タイプ | バスクチーズケーキ |
| 値段 | 4,000円(別途送料) |
| 購入方法 | オンラインストア、工場直売所や催事などでも購入可能 |
| 参考リンク | 公式オンラインストア Googleマップ(直売所の口コミを閲覧できます) 当ブログの紹介記事 |
#3【アンリ・シャルパンティエ】クリームチーズタルト



■選定理由
フランス・ブルターニュで作られ「美食家がこよなく愛する」とされているルガールチーズを使用しており、このチーズが一般的なクリームチーズにはない深みのある味を感じさせてくれます。そしてこの味を楽しめるチーズケーキは、なかなかありません。ぜひ味わってほしいと考え、選定しています。
美食家がこよなく愛するクリームチーズを使用
兵庫、芦屋で創業し、現在は約100店を出店している洋菓子屋「アンリ・シャルパンティエ」がオンラインストアでのみ販売している「クリームチーズタルト」です。側面にまで配置されたタルト生地に、ベイクドチーズケーキを配置。表面に華やかなクレームシャンティ(生クリームをホイップしたもの)をトッピングした豪華なチーズケーキです。
このチーズケーキは、フランス・ブルターニュで作られ「美食家がこよなく愛する」とされているルガールチーズを使用しているのですが、このチーズの味がすごい。熟成タイプのチーズは使ってないのに、熟成チーズのような深みのある味を感じるのです。また乳製品に特有のクリーミーで豊かな風味を思い切り楽しめるほか、土台のタルト生地におけるサクサクした食感と香ばしい風味も絶妙にマッチ。
多くのデパ地下に入店する、比較的大手のチェーン店が販売しているものなので、大量生産的な個性のないケーキなのかと思っていましたが、まったくそんなことはなく、材料や製法へのこだわりを感じられる、職人技が光る逸品でした。
#4【ガスタ】バスクチーズケーキ 15cm
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■選定理由
バスクチーズケーキを世に広めた存在である、原点的バスクチーズケーキであり、また乳製品のおいしさをとことん味わえます。単純にこのおいしさを味わってほしいと思い、選定しました。
バスクチーズケーキブームの火付け役、乳製品の美味しさをとことん味わう逸品
バスクチーズケーキ専門店であり、2019年頃におきたバスクチーズケーキブームの火付け役として知られる「ガスタ」のバスクチーズケーキです。ガスタではいろいろなサイズのバスクチーズケーキを販売していますが、私としてはぜひ15cmサイズを一度味わってみてほしいです。
ガスタでは、バスクチーズケーキ発祥の地として知られるスペインにある美食の街、サン・セバスティアンにある「ラ・ヴィーニャ(LA VINA)」で、そのレシピを教わったそうです。バスクチーズケーキを販売する店は星の数ほどありますが、本場のレシピをベースにしたものはごくわずかです。この時点ですでに「食べる価値あり」なのですが、味についても目を見張るものがあります。
ガスタのバスクチーズケーキは、火が当たりやすい表面はねっとり、ふわりとした食感で、火が当たりにくい中部分はとろりとして、口のなかでとろけていきます。単一生地のチーズケーキにもかかわらず、2つの食感を携えているのです。
その味は、全体的に生クリームの風味が強めです。咀嚼と同時に溢れだす豊かでクリーミーな風味は、合わさるカラメルのような香ばしい甘味がアクセントになっています。クッキー生地やトッピングがないシンプルなチーズケーキとは思えないほど、深みのある味を感じることができ、最初から最後まで飽きることがありません。これがバスクチーズケーキ、これぞバスクチーズケーキ、そんな表現をしたくなる、バスクチーズケーキの魅力をどこまでも味わえる逸品となっています。
#5【ミスターチーズケーキ】Classic



■選定理由
洋菓子、フランス菓子ではなく、レストラン出身のシェフが、その修行経験で培った技術を結集させた、お取り寄せチーズケーキの歴史を変えたといえるチーズケーキです。
有名シェフが手がける香りと口どけにこだわったチーズケーキ
「ミスターチーズケーキ」は、美食ガイド「ゴ・エ・ミヨ」で期待の若手シェフ賞を受賞し、いくつものミシュランの星付きレストランで勤務経験がある、田村浩二さんが開発したチーズケーキです。スイーツにバックグラウンドがあるわけではないシェフが作るこのチーズケーキは、食べ方、香り、口どけの3点において、これまでのチーズケーキの常識を覆しました。
まず特筆すべきは、冷凍、半解凍、全解凍の3通りの食べ方が可能であることです。冷凍で届くケーキを、アイスケーキのように冷たい口当たりを味わったり、少し冷蔵庫で解凍して、口の中でじゅわっと溶けていく様子を楽しんだり、1つのケーキで3通りの質感を楽しめるのです。今では珍しくない解凍具合を楽しむ食べ方ですが、この食べ方を広めたのはミスターチーズケーキであるといえます。
そしてミスターチーズケーキは、香りに着目した点でも特徴的でした。トンカ豆というバニラのような甘い香りとスパイスのような風味が特徴の材料を使うことで、箱を開けた瞬間の香りや、口のなかで抜けていく上品な香りを楽しめるようにしたのです。お取り寄せしたチーズケーキのなかで、ミスターチーズケーキほど強烈に香りを感じられたものは他にありません。
最後にミスターチーズケーキは、レストランシェフで培った経験を活かし、食材の乳化に着目することで、従来のチーズケーキにはない、儚くとろけるような口どけを実現しています。口の温度ですっと溶けていく質感に、最初に食べた時は感動を覚えました。
レストランシェフがチーズケーキをプロデュースする例は、現在では決して珍しいものではありませんが、ミスターチーズケーキが登場する以前は、そうでもありませんでした。ミスターチーズケーキの存在は、シェフのチーズケーキの道を切り開いた存在であると考えています。いわば時代を変えた存在です。そのチーズケーキをぜひ一度、味わってみてください。
#6【カンテサンス】ガトーオコンテ



■選定理由
三ツ星フレンチが手掛けるチーズケーキ、それがこちらです。単に上質な材料を使うだけでなく、製法における工夫でおいしさを追求した逸品であり、その出来栄えをぜひ一度味わってみてほしいと思い選定しました。
三ツ星フレンチが手掛けるチーズケーキの最終系
東京・北品川にあるミシュランで3つ星を獲得するフレンチ「カンテサンス」のシェフが手掛けるチーズケーキ「ガトーオコンテ」です。その大きな特徴は2つあります。1つは「コンテ」と呼ばれる熟成タイプのチーズを使用していること。もう1つは、これまでのチーズケーキの欠点を克服するべく開発されていることです。
まず構成ですが、36ヶ月熟成のコンテ(チーズ)を使ったベイクドチーズケーキに、サワークリームとクリームチーズを使ったチーズケーキ層、そして砕いたナッツを入れた生地の全部で3層になっています。異なる質感、味わいのチーズケーキを2段重ねにするユニークな構造です。
そして口に入れると、コンテチーズの深みのある味と、サワークリームのさっぱりした味が織りなす多層的な味わいと、クッキーのサクサクとした軽快な食感。それぞれの要素から生み出される贅沢で上品なおいしさを堪能できます。これまでのチーズケーキの、単調さやチーズの風味の弱さ、重い食後感、湿気っているタルト生地といった、欠点の解決を目指した、チーズケーキの最終系ともいうべき一品です。チーズケーキ好きなら一度は味わうべきです。
ちなみに購入するには抽選に当選する必要があります。また価格は5,400円で、さらに送料とサービス利用料がかかり総額7000円くらいになる高級なチーズケーキですが、一度食べる価値は大いにあります。
#7【ユートピアアグリカルチャー】チーズワンダー



■選定理由
味だけでなく、地球にやさしいお菓子作りを追求し、これまでにない取り組みを行うブランドが手がけるチーズケーキです。味や食感だけでなく、その取り組みも含めてぜひ味わっていただきたいので、選定しました。
持続可能な菓子づくりを追求するブランドの、これまでとは一線を画すチーズケーキ
「ユートピアアグリカルチャー」は、チーズタルト専門店「BAKE」を立ち上げた長沼真太郎氏が手掛けるブランドです。同ブランドはお菓子作りだけでなく地球、動物、人に配慮した、持続可能な牧場運営を行っており、このチーズワンダーは、その取り組みのなかで得られた材料で作られています。
これまで通販で販売されるチーズケーキは、そのWEBページで「その菓子がいかにおいしいか」を訴求するのが一般的でした。しかしユートピアアグリカルチャーは「いかにおいしいか」だけでなく、動物、地球、人にやさしい菓子作りに取り組んでいるかを訴求したのです。つまり、食べ手だけでなく、その周りの環境すべてに配慮していることを訴求したのです。この点で、このチーズケーキはこれまでのものと一線を画す商品でした。
そのチーズケーキは、1人分が個包装になっています。底にはサクサクのタルト生地を敷き、本体は生チーズスフレと生チーズムースの2層構造です。気泡を含んだふわふわで心地よい食感としっとりなめらかな舌触り、そして歯ごたえの良いタルトのサクサクの、3つの層が織りなす食感は最高です。
そんな食感からは、自社牧場で生まれた高品質な材料による、豊かで奥行きのある味を感じます。放牧牧場でいただくミルクを思わせる、まろやかで奥行きのあるクリーミーさは、甘さは控えめでありながら、深みのあるコクを感じます。脂っこさはなく、軽やかに香ばしい味わいのクッキー生地はさらに味に深みを感じさせてくれます。やさしい味わいながら、食べてなくなってしまうことが惜しくなる、クセになる美味しさです。
チーズワンダーは毎週金曜日と土曜日の20時にオンラインストアでのみ発売されます。数量限定なので、売り切れることがあります。ブランド開設当初は、売り切れが続出していましたが、現在では比較的容易に購入できるようです。ユートピアアグリカルチャーの取り組みも含めて、その味をぜひ体感してみてください。
#8【トロイカ】ベイクドチーズケーキ



■選定理由
なめらかな舌触りと、抜群の濃厚さ。濃厚なのに飽きずにどんどん食べてしまうクセになるおいしさ。単純においしいのでおすすめに選定させていただきました。
チーズから手作り、濃厚なのに重くないベイクドチーズケーキ
岩手県にあり、ボルシチやピロシキ、ビーフストロガノフなどいわゆるロシア料理を手がける「トロイカ」のベイクドチーズケーキです。テレビ番組やグルメ雑誌でも度々紹介されている岩手の超人気商品であり、ロシア料理よりも、チーズケーキで有名な店でもあります。
そのチーズケーキは、ベイクドタイプのチーズケーキなのですが、他店とは違っています。底、側面、そして表面にもタルト生地をあしらった珍しいビジュアルをしています。
そして最大の特徴が、材料の一部であるカッテージチーズを自社の工房で製造していることです。原材料から手作りしているチーズケーキ販売店は見たことがありません。その新鮮な材料を使ったチーズケーキは、ベイクドタイプでありながら、クリームチーズそのもののようにねっとりしつつ、とろけるような食感です。うっとりするような食感からは、クリーミーな味わいが広がります。ほどよくコクがあり、「濃厚」といえる味なのですが、違和感のない自然な酸味もあって、クドさは全然ありません。濃厚なのにどんどん食べてしまう魅惑の味で、筆者も、何度かリピートしているお気に入りです。
#9【ルタオ】ドゥーブルフロマージュ



■選定理由
ベイクドチーズケーキとマスカルポーネムースの2つの味、食感のコントラストが楽しくて、おいしいチーズケーキであり、ドゥーブルフロマージュというチーズケーキを世に広めた存在でもあります。そんな原点的チーズケーキをぜひ試してほしいので選定しました。
レアとベイクドが織りなす魅惑のおいしさを味わえる
北海道、小樽発のスイーツのブランドである「ルタオ」の看板商品「ドゥーブルフロマージュ」は、ベイクドチーズケーキの上に、マスカルポーネのレアチーズムースをのせ、その回りにふわふわで甘味のあるスポンジクラムをまぶしたチーズケーキです。
口に入れると、まず表面のスポンジのふわふわした口当たりと温かみのある甘味を感じ、続いてねっとりしたベイクドチーズケーキが口の温度でじゅわりととけていき、厚みのあるコクを楽しませてくれます。それと同時に、程よく空気を含んだレアチーズムースはふわりと心地よい舌触りと、すっきりとしていてミルキーなマスカルポーネのおいしさを堪能させてくれます。乳製品を使ったスイーツの魅力である、頬がゆるむようなおいしさを、ここまで堪能できるチーズケーキはなかなかありません。
ルタオのドゥーブルフロマージュをおすすめとして紹介するのは賛否があるかもしれません。しかしこのチーズケーキは、現在では珍しいものではなくなった、ベイクドチーズケーキの上にレアタイプのチーズケーキを重ねるチーズケーキを、世に広めた存在でもあります。いうなればドゥーブルフロマージュ(あるいは2層のチーズケーキ)の原点的存在なのです。その意味でも、一度ぜひ味わってみてほしいです。




