【むさしの森珈琲】フレッシュイチゴのクレームダンジュ|すかいらーくグループ運営のむさしの森珈琲の特徴とクレームダンジュの実食レポ

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「むさしの森珈琲」は、ガストやジョナサン、バーミヤンなどを手掛ける「すかいらーくグループ」が運営するカフェである。(むさしの森珈琲の公式サイト

スフレパンケーキやタコライス、スパイスカレーなど、ハワイアン・エスニックなメニューが多いカフェなので、チーズケーキは一般的なベイクドチーズケーキ、もしくはニューヨークチーズケーキかと思っていた。

実際メニューを開いてみて驚いた。なんとフランスの地方菓子であるクレームダンジュというちょっとマニアックなチーズケーキがあったのだ。

クレームダンジュは、1900年頃にフランスのアンジュ地方で生まれたとされるスイーツで、ナチュラルチーズとメレンゲ、生クリームなど混ぜて作るレアチーズスイーツだ。店によっては「クレメダンジュ」という名前になっている場合も。歴史やレシピの特徴は以下の記事で詳しく解説している。
クレームダンジュ、クレメダンジュ(Crémet d’Anjou)とは? 歴史と特徴を解説

目次

フランボワーズソースを入れたむさしの森珈琲のクレームダンジュ

むさしの森珈琲のクレームダンジュは、中にフランボワーズソースを入れており、さらにミントと苺をトッピング。付け合せにカシスソルベがあり、何かと豪華である。

むさしの森珈琲のクレームダンジュはミルク感が強調された、まろやかな風味である。

また他店のクレームダンジュに比べると、水気が少なくてよりムースに近い質感を感じられる。中のフランボワーズソースについてもほどよい強さであり、全体的にバランスが良い。

これまで筆者が食べてきたクレームダンジュと比較すると、成城石井は内部に苺ジャムを、パティシエシマ(麹町のパティスリー)はむさしの森珈琲と同じくフランボワーズソースを内部にいれていた。

成城石井 クレームダンジュの写真 (8)
成城石井のクレームダンジュ。
あまおう苺のジャムを入れている。成城石井で手軽に買えるのはありがたい。

パティシエ・シマ クレームアンジュの写真 (7)
パティシエ・シマのクレームアンジュ。
麹町にある人気パティスリーは”クレームアンジュ”という商品名で販売。

個人的にはむさしの森珈琲のクレームダンジュが好きである。水気が少なく、ナチュラルチーズや生クリームなどの乳製品の美味しさをよく感じられる。クレームダンジュが好きなら一度は試してみてほしい。

個人的な好みはさておき、成城石井やむさしの森珈琲のような全国に店舗があるチェーン店でクレームダンジュのような、マニアックなスイーツが食べられるのはありがたい話である。クレームダンジュは、もはやマニアックなスイーツではなく、メジャーなスイーツになりつつあるのもしれない。

むさしの森珈琲 フレッシュイチゴのクレームダンジュの写真 (13)

むさしの森珈琲について|店の特徴やコンセプトなど

せっかくなので、むさしの森珈琲の店の特徴についても解説していく。
むさしの森珈琲の公式サイト

前述のとおり、むさしの森珈琲はすかいらーくグループが運営するお店である。1号店を横浜にオープンしたのが2015年3月であり、他のカフェやファミレスに比べるとまだまだ歴史は浅いし、店舗数も多くはないのだが、メニューも多く、席の間隔も広く、なにかと快適であった。

席まで注文を取りにきてくれるフルサービスのお店であり、スイーツメニューはもちろんのこと、カレーやガレット、オムライス、ドリア、タコライス、サラダプレートなど食事メニューが非常に充実している。さすがファミレスの大手すかいらーくが運営しているだけある。

また前述のクレームダンジュのような、その辺のカフェやレストランでは見られない珍しいメニューもあって、何度もきたくなってしまう。

チーズケーキを食べるついでにエッグベネディクトを注文したが、卵がトロトロで非常に美味しかった。手間がかかる料理なのでファミレスではないのだが、手軽に食べられるようにしてくれたのは非常にありがたい。

またインスタグラムでむさしの森珈琲の投稿を調べてみたが、多くの人がパンケーキを食べているようであった。イチオシかつ人気商品なのだろう。

ちなみにメニューブックを開くと、前半にスイーツメニューが配置されており、後半に食事メニューが配置されている。

ガストやジョナサンなど、食事がメインの店はスイーツメニューが後半にあるものだが、スイーツを最初に提示するのは、むさしの森珈琲があくまでカフェであることを位置づけるためであろうか。

もしくはイケアのように、スイーツを先に提示することでスイーツメニューの認知を高めるためだろうか(イケアのレストランにいくと最初にスイーツメニューを見せられる。空腹だと思わず手にとってしまう)。

サードウェーブ系カフェの流れも汲んでいる

またコーヒー豆は、レインフォレスト・アライアンス認証農園の珈琲豆を使用し、なおかつブレンドだけでなく、シングルオリジンも選べる。環境問題や倫理問題に配慮し、またブレンドだけでなくシングルオリジンのコーヒーを選べるのは、ブルーボトルコーヒーの上陸とともにやってきたサードウェーブ系カフェの特徴の1つでもある。

むさしの森珈琲はそのサードウェーブと、人気のエスニック系、ハワイ系(あくまで”系”である)の料理を揃えた店だといえる。

こういったカフェは、以前までは個人店が多かったのだが、ここ10年くらいで大手系が増えたように思う。

たとえばJR東日本フーズの「5 CROSSTIES COFFEE」は、セルフ式ではあるもののシングルオリジンのコーヒーやスパイスカレーなど、メニューと店の雰囲気は近似している。

また飯田橋にはフルサービスの「ドトール珈琲店」があるが(他店は全部セルフ)、こちらでは色々なコーヒー豆が選択でき、またパンケーキやオムライスなどメニューも豊富である。この店もまさに同じ流れ、サードウェーブとエスニック・ハワイアンの融合カフェだ。(5 CROSSTIES COFFEEの詳細

食事メニュー、スイーツメニュー、コーヒーの種類の3点が充実している店でいうならば、倉式珈琲店に近い(倉式珈琲店の詳細)。

倉式珈琲点も様々な産地のコーヒー豆を選べるうえに、食事メニューが充実している。一杯ずつサイフォンで淹れてくれる昔ながらの喫茶店の雰囲気を残した店である。その意味ではサードウェーブ系とはまったく別系統であるが、メニューの豊富さや同じくロードサイドに多い点などはむさしの森珈琲と近似している。

倉式珈琲店 都立大学店 店舗外観

むさしの森珈琲は、和洋中様々なメニューを揃えたジョナサンやガストとは違う。エスニックやハワイアンなど現在のトレンドには合致しているものの、客層をある程度しぼるメニュー構成・コンセプトになっている。ゆえに好き嫌いがわかれるかもしれない。

しかしそのメニューや雰囲気が好きな人にとっては、何度もいきたくなるような魅力を揃えた店であるといえる。実際、むさしの森珈琲は繁盛しているようである。

ファミレスのすかいらーくが、カフェを展開したことにはどんな意味があるのか?

むさしの森珈琲はファミリーレストランではなくカフェである。色々なコーヒーやビールはあるが、ガストやジョナサンのようにお子様メニューはないし、ドリンクバーもない。それなりにお金がある大人にターゲットを絞ったカフェである。

大人から子どもまで食べたいメニューを揃えた、文字通りファミリーで利用できるファミリーレストランを展開してきた“すかいらーく”という会社が、客層を絞ったカフェをはじめた。これはつまりファミリーレストランという業態よりも、これからは食事もできるカフェがウケると察知したのではないだろうか。

もちろんまだまだファミリーレストランは繁盛している。調べてみると、店舗数や利用者数は20年前に減少しているものの、売上はさほど変わっていないようである(参考:http://www.jfnet.or.jp/files/getujidata-2018-3.pdf)。

しかし利用客が大人中心になった現在、ファミリーレストランである必要はない。スイーツメニューや野菜を添えた食事メニューが充実し、またコーヒー、ビールの種類が豊富な食事もできるカフェで十分だ。コメダ珈琲の繁盛をみればそれは明らかだ。これからはこういったカフェがどんどん増えていくのだろう。そしてファミリーレストランは減少していくのかもしれない。

むさしの森珈琲の公式サイトやお店のSNS、口コミ検索など

※口コミや商品写真の検索はこちらが便利

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