「トゥルトフロマージュ」「トゥルトーフロマージュ」「ル・トゥルトフロマージュ」など色々な呼び方をされる菓子。
これは19世紀に生まれたフランスの地方菓子で、フランスではスーパーでも見かけるポピュラーな菓子だ。しかし日本ではまったくといっていいほど見かけない。
いったいどんなチーズケーキなのか? どんな味、食感なのか?
この記事では、トゥルトフロマージュについて詳しく解説していく。
【歴史と名前の由来】19世紀から存在するフランスの伝統菓子

トゥルトフロマージュ(le tourteau fromage)は、フランスのプワトゥ地方に19世紀から伝わる伝統菓子。見習いの職人がチーズタルトを作る際、間違って高温の石窯に入れてしまったことがきっかけで生まれた。
作り方は簡単で、パイ生地の上に山羊のチーズを混ぜた生地を流し込んで高温で焼く。
※具体的なレシピは後述
日本ではまったく見かけないが、本場フランスではスーパーマーケットでも販売しているほどポピュラーな菓子だそうだ。山羊のミルクから作ったチーズケーキを使うのが伝統的な作り方らしいが、最近では牛乳のチーズから作る例も多いらしい。
チーズケーキとして紹介されることもあるが、焼き菓子として紹介されることも。実際、写真のトゥルトフロマージュを購入した店では、焼き菓子として販売されていた。

なぜ「トゥルト」なのか?
ちなみに、 なぜ「トゥルト」なのか、については以下の3つの説がある。
- タルトという語に由来している
- 表面がカニ(トゥルト)の甲羅のようだから
- 「トゥルチェール」という型で作るから
※参考
チーズケーキの旅(山本ゆりこ 著)
お菓子の由来物語(猫井登 著)
【味の特徴】カステラ、デニッシュなどに近い食感
トゥルトフロマージュはいったいどんな味なのか?

先の「オーボンヴュータン」で購入し、実際に食べてみた。
※お店の詳細はブログに記載
食感は、カステラとかデニッシュに近い感じ。



表面の焦げの部分は、フォークで叩くとコツコツ音がなるほど固くなっており、香ばしい匂いがする。
焦げの部分は、少し苦味があるのだが、不思議とエグみはない。
中身は、ちょっと乾いたカステラのよう。カステラとパウンドケーキの中間くらいの舌触りである。

またパウンドケーキほどバターのしっとりした感じはなく、もう少しさっぱりした、乾いた質感です。
トゥルトフロマージュのレシピ
レシピはネットで調べるとたくさん見つけられる。
たとえばYotubeにも。
トゥルトフロマージュが買えるお店
日本ではめったに見かけない「トゥルトフロマージュ」。実店舗で販売しているのは今のところ、尾山台にある「オーボンヴュータン」だけである
オーボンヴュータン (世田谷区尾山台)

オーボンヴュータンでは尾山台にあるフランスの伝統菓子を扱うお店だ。
様々な伝統フランス菓子とともにトゥルトフロマージュが売られている。
価格は2100円。決して安くはないが、この店は日本におけるフランス菓子の第一人者とも呼ばれてい河田勝彦氏がオーナーを務める店だ。
その材料にこだわった高品質のトゥルトフロマージュであることは間違いないだろう。
筆者も実際食べたが、香ばしいパイ生地と、風味・舌触りがより生地がとてもクセになる味わいで、一人で半分以上食べてしまった。
洋菓子や焼き菓子が好きなら気に入ることは間違いないだろう。
トゥルトフロマージュはAmazonでも購入できる
ちなみにトゥルトフロマージュは、日本のAmazonで販売されている。
恐らく、フランスで購入したトゥルトフロマージュを日本のAmazonで販売している。つまり輸入代行のような業者である。
値段は750円で、先のオーボンヴュータンよりも格安であるが送料が1500円かかる。やはりフランスから発送するからだろう。
実際に注文してみたが、とりあえず届いたし、品質にも問題なかった。


本格フランス菓子店のオーボンヴュータンのものと比べると食感、風味は劣るが、チーズケーキとして、菓子としては素直に美味しいと思えるものであった。
送料は高いし、業者の実態がないので怪しさもあるが、好奇心のある方はぜひ試していただきたい。
その他にも当ブログではチーズケーキについて考察した記事がある。チーズケーキに興味がある方はぜひ呼んでいただきたい。