「アラボンヌー」は、赤坂のオフィスや住宅、小さな飲食店などが雑然と並ぶ裏路地にある洋菓子屋です。今回はこちらのチーズタルトとバナナタルトを紹介します。
アラボンヌーについて
アラボンヌーは、赤坂に2店舗を構える洋菓子屋です。本店は赤坂駅から徒歩5分の、路地のあるアトリエを併設した店舗です。もう1つ赤坂駅の改札をすぐ出た場所、赤坂サカスのなかにある小型の店舗があります。今回訪問したのは、アトリエを併設している店舗です。
裏路地にたたずむ店舗に入ると、店内のショーケースには、ずらっとタルトとケーキがずらっと並んでいます。フルーツを盛り合わせたタルトから、クリームたっぷりのタルト、シンプルなチーズタルトまで、あらゆるタルトが並び、とても華やかです。
タルトだけでなく、ショートケーキやロールケーキ、フォレノワールのようなスポンジを使ったケーキや、シュークリーム、焼き菓子もあり、メニューはとても豊富です。ラインナップはお店のInstagramで確認できます。
一番人気は、季節限定のショートケーキ。WEBマガジンのCAKE.TOKYOによると、ショートケーキは、栃木県産のとちおとめのみを使用しているため、販売できる期間が決まっているそうです。キルシュとシロップを使ったショートケーキは、クリームの泡立て具合にもこだわっており、軽さもありながら、味の切れがいいとのこと。
アラボンヌーが赤坂にオープンしたのは2000年で、ショートケーキはその頃から発売しているといいます。現在は取り扱っているかわかりませんが「DEAN & DELUCA」でも販売しているようです(CAKE.TOKYO)。
シェフであり代表を務める坂本和哉さんです。坂本さんは、和菓子屋に生まれ、小さいころから工房で和菓子づくりの手伝いをしていたそうなのですが、本人はあんこがあまり好きではなかったといいます。学生時代はイギリスに留学し、語学とビジネスの勉強。留学先で出会ったフランス菓子がきっかけで、きっかけでパティシエの道を目指すようになりました。帰国後はフルーツタルトの有名店で修行し、その後、2000年5月に赤坂にアラボンヌーをオープンしました(MINATOあらかると)。
HILLS CLUBのWEBマガジン『通のおもたせ』によると、坂本シェフは「キルフェボン」で修行したと紹介されております。フルーツを使ったタルトが多いことや、ショートケーキに使う苺にこだわりがあるのは、フルーツタルトの超名店での修行経験があるからなのでしょう。
アラボンヌーは、2017年には、港区産業復興課が開催する港区商店グランプリにおいて、優良賞を受賞しています。この賞は「お店が行なっている経営・接客・外観・店内装飾等を総合的に審査しました」とのこと(MINATOあらかると)。数多くの名店がある港区ですが、そのなかで受賞しているのです。
チーズタルト
タルトと果物に強みがあるアラボンヌーですが、チーズスイーツも販売しています。それがこちらのチーズタルトです。
タルト生地の香ばしい色と、シャープにカットされた断面は洗練された印象を抱かせ、つい見とれてしまいます。
口に運ぶと、しっとりともねっとりともいえるフィリングの舌ざわりに感動を覚えます。さらに咀嚼していくと、タルト生地のサクっという音と、歯切れのよい食感とともに、クリームチーズや卵の濃密な風味が、口のなかに広がります。
シンプルでありながら、口当たりも、口のなかで響く音も楽しく、味にも奥行きがあり、食べていてまったくあきることがありません。どんどん手が伸びてしまう、そんな魅惑のチーズタルトです。
バナナタルト
続いてはバナナタルトです。
タルト生地の上にバナナの果肉とバナナ風味のクリームをのせたケーキです。
バナナタルトはかなり久しぶりです。
口に入れると、タルト生地のサク、ザクとした食感と、クリームのふわふわな食感が口のなかで混ざり合い、と同時に、バナナの濃密な甘味が口のなかで広がります。クリーム、バナナ、心地よいバターの風味が香るタルト、この三つの要素が口のなかで、溶け合い、混ざり合い、新しい味を生み出します。
久しぶりのバナナタルトでしたが、「バナナタルトってこんなに奥行きがあって美味しんだ」と、バナナタルトの魅力を私に叩き込んでくれました。
公式サイトやお店のSNS
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