- チーズケーキの種類はどれくらいあるのか?
- それぞれのチーズケーキの特徴は?
- 世界のチーズケーキの種類があるのか?
- どんなチーズケーキが人気なのか?
本記事ではこれらの疑問を解決していきます。チーズケーキマニアとして、これまでチーズケーキを食べながら調査した内容を書いています。ぜひ参考にしていただければと思います。
チーズケーキの種類と特徴
まずチーズケーキの種類について紹介します。日本で一般的に見られるチーズケーキは次の5種類です。
- レアチーズケーキ
- ベイクドチーズケーキ
- スフレチーズケーキ
- バスクチーズケーキ
- 2層タイプ
レアチーズケーキ
レアチーズケーキは冷やして固めるタイプのチーズケーキで、以下のような特徴があります。
- オーブンを使わない(焼かない)で、ゼラチンなどで冷やして固める
- ベイクドチーズケーキに比べてしっとりした質感になる傾向がある
- さっぱりした印象になる
- カロリーも控えめになる場合がある
- 「レア」という呼び方は日本独自で、海外では「No-Bake Cheesecake」などと呼ばれる
「レアチーズケーキ」の最大の特徴は、冷やして生地を固める点にあります。ベイクドチーズケーキは、オーブンで焼いて固めますが、レアチーズケーキは冷やして固めるのが特徴です。ベイクドチーズケーキよりも材料が少ない場合が多く、カロリーが抑えられたり、さっぱりした味や、しっとりした食感になります。材料を混ぜて冷やすだけなので、ベイクドチーズケーキよりも簡単に作れます。
レアチーズケーキの一種としてクレームダンジュやカッサータがあります。
カッサータとクレームダンジュについては以下のページで詳しく紹介しています。
▶クレームダンジュの詳しい解説はこちら
▶カッサータの詳しい解説はこちら
ベイクドチーズケーキ
ベイクドチーズケーキは、日本でもかなり人気があり、一般的なチーズケーキです。ベイクド(baked)という言葉のとおり、焼いているチーズケーキです。
- 焼いて固めるタイプのチーズケーキ
- クリームチーズに生クリーム、サワークリーム、卵、砂糖、薄力粉を混ぜて焼く
- 決まったレシピはなく、様々なバリエーションがある
- 材料や作り方の違いでニューヨークチーズケーキやチーズテリーヌと呼ばれる場合も
チェーンカフェではニューヨークチーズケーキという名前のベイクドチーズケーキの一種をよく見かけます。1カットのカロリーは400kcalくらいあって、けっこうなカロリーではありますが、その分濃厚で食べごたえのある味です。
ニューヨークチーズケーキについては以下のページで詳しく解説しています。
▶ニューヨークチーズケーキとは何か? 特徴や語源、歴史などを解説
スフレチーズケーキ(チーズスフレ)
続いては、シフォンケーキのようなふわふわな食感を楽しめるスフレチーズケーキです。オーブンで焼くので、ベイクドチーズケーキの一種ともいえるのですが、メレンゲを使う点で普通のベイクドチーズケーキと大きく違っています。
大きな特徴は次のとおりです。
- メレンゲを混ぜる
- シフォンケーキのようなふわふわした食感
- 控えめな味で、チーズが苦手な人、甘いものが苦手な人でも食べられる場合がある
- 日本発祥との説があり、海外では「ジャパニーズスタイル」とも呼ばれることも
味も食感もやさしめになるので、チーズケーキは苦手だけどスフレチーズケーキだけは食べられるという人を時々みかけます。
カロリーもベイクドチーズケーキやバスクに比べると控えめになる場合が多いです。たとえばシャトレーゼで売っているスフレチーズケーキ(冒頭の写真)は1カットで237kcalです。
バスクチーズケーキ
2019年頃からブームになり、チーズケーキの一種として定着したのがバスクチーズケーキです。焼くタイプのチーズケーキなので、ベイクドチーズケーキの一種といえるのですが、表面を焦がす点や、材料の多さに大きな違いがあります。
その特徴をまとめると以下のとおりです。
- スペインのバスク地方で見られるチーズケーキ
- 表面を焦がしている
- 中身は半熟気味でとろとろ
- 他のチーズケーキに比べて濃厚
クリームチーズや生クリームの量が、ベイクドチーズケーキの倍くらいあったりします。濃厚で食べごたえのある味を楽しめる一方で、カロリーは高めになります。たとえばプロントで販売されている抹茶のバスクチーズケーキは1カット401kcalです。濃厚なベイクドチーズケーキと同じくくらいでしょうか。
バスクチーズケーキについては以下のページでさらに詳しく解説しています。
▶バスクチーズケーキとは何か? 歴史、名前の由来、ブームになった理由などを解説
2層のチーズケーキ
ベイクドチーズケーキの上に、レアチーズチーズを重ねるような、2つのタイプのチーズケーキを融合させたものもあります。「ドゥーブルフロマージュ」という名前で呼ばれることもあります。チェーンのケーキ屋やスーパーでも売られている一般的なタイプです。
- レアとベイクド、2つを重ねたタイプが主流
- 2つの異なるチーズケーキを同時に楽しめる
- ルタオのドゥーブルフロマージュが有名
- スフレとレアや、スフレとレアとベイクドのような3層のチーズケーキもある
その他、日本で見られるチーズケーキ
種類 | 特徴 |
---|---|
飲むチーズケーキ |
最近よくみるストローで飲む(食べる?)タイプのチーズケーキ。チーズケーキというよりはドリンク。焼いていないのでレアの一種といえるかもしれません。 |
クレームダンジュ |
フランス発祥の地方菓子をイメージした地チーズスイーツ。フロマージュブランやクリームチーズなどの柔らかいタイプのチーズに生クリームなどをまぜて水切りして作る。冷やして固めるタイプのチーズケーキなのでレアチーズケーキの一種といえます。 |
カッサータ |
イタリア発祥のアイスケーキ。リコッタチーズをベースにしたもののほか、クリームチーズで作る場合も。冷やして固めるという意味ではレアチーズケーキの一種といえる。ナッツやドライフルーツを混ぜる場合も。 |
ティラミス |
普通はチーズケーキと一緒にしませんが、マスカルポーネというチーズを使ったケーキで「イタリアのチーズケーキ」と紹介されることも。冷やして固めるタイプなのでレアチーズケーキの一種といえなくはない。 |
ヴィーガン・プラントベースチーズケーキ |
チーズを使わず、チーズケーキのような味、食感を再現したケーキです。普通のチーズケーキと違いがわからないくらい、美味しいプラントベースチーズケーキも登場しています。 |
世界のチーズケーキの種類と特徴
チーズケーキはあらゆる国で食べられている人気のケーキです。ギリシャでは紀元前から食べていたという説もあるほどです。ここでは世界で見られるチーズケーキの種類を主に紹介します。一部には日本のお店でも購入できるものがあります。ぜひ試してみてください。
アイアシェッケ(Eierschecke)
ドイツ・ドレスデンの地方菓子とされているチーズケーキです。チーズのほか、カスタードやクッキー層があったりするのが特徴で、しっとりした食感やサクサクした食感などを、様々な食感と味わいを楽しめます。日本でも数店、販売している店があります。
▶【ドゥブルベ・ボレロ】のアイアシェッケを実食|ドイツ・ドレスデンのチーズケーキ
トゥルトフロマージュ(le tourteau fromage)
トゥルトフロマージュ(le tourteau fromage)は、フランスのプワトゥ地方に19世紀から伝わる伝統菓子です。ボール状の器にメレンゲやチーズなどを混ぜて焼いてつくります。中身はふわふわでどこかカステラに近い質感です。フランスではポピュラーなお菓子だそうです。日本でも数店販売している店があります。東京・尾山台のオーボンヴュータンが有名です。
さらに詳しい解説は以下のページで。
▶トゥルトフロマージュ(tourteau fromage)とは何か? 歴史や味の特徴などを解説
カッサータ(Cassata)
カッサータを調べている時にわかったのですが、海外では日本とは違うカッサータがあるようです。日本とは違い、緑や赤など華やかな色が入っているのが特徴です。日本のケーキに比べてめちゃくちゃ甘いそうです。Youtubeでもレシピが紹介されていたりします。
海外版のカッサータについては以下のページでも解説しています。
▶カッサータとは何か? その歴史と特徴、日本と海外のカッサータの違いについて
パスハ(パースハなど – Paskha)
ロシアなどで、イースターのときに食べるチーズを使ったケーキとして「パスハ(Paskha)」があります。カッテージチーズやバターなどを混ぜた生地を、型に押し込み、水分を切って成型するそうです。
日本のレアチーズケーキの原型になっているとも言われることがあり、ケーキを紹介する本にその名前が登場することも(お菓子の由来物語 猫井登)。
日本で販売しているお店は見たことがありません。Youtubeにはたくさんレシピがあるので、興味がある方は作ってみてください。
フィアドーネ(フィアドンなど fiadone)
フィアドーネはイタリアに近いフランス領のコルシカ島のチーズケーキです。コルシカ島において羊やヤギのミルクから作られるブロッチュ(brocciu)というチーズを使ったシンプルなチーズケーキです。見た目は普通のベイクドチーズケーキですが、Youtubeにもたくさんレシピがあり、けっこうポピュラーなチーズケーキのようです。
ウベチーズケーキ(Ube cheesecake)
主にフィリピンで見られるチーズケーキで、紫芋を使っているのが大きな特徴です。冷やすタイプと焼くタイプがあるとのことです。Youtubeで検索するとたくさんレシピがでてくるので、けっこうポピュラーなチーズケーキのようです。材料も日本で入手できそうなものばかりです。
ティラミス(Tiramisù)
日本でもポピュラーなイタリア発のスイーツです。マスカルポーネというチーズを使ったチーズケーキで、1970年頃に生まれたという説があります。Tiramisùには「私を引っ張りあげて」という意味があります。
その他、世界には色々なチーズケーキがあるようです。特にチーズの歴史が長いヨーロッパには、様々なチーズケーキがあります。以下の本や、Wikipediaのcheesecakeのページに様々なチーズケーキが紹介されています。興味がある方はぜひご覧になってみてください。
▶wikipedia – Cheesecake(英語ページです)
チーズケーキの種類で人気なのかはどれ?
「ベイクドチーズケーキ」が1位という調査も
2017年にcoocpad Newsが行ったチーズケーキのアンケート調査によれば、もっとも投票が集まったのは「ベイクドチーズケーキ」だったようです。2位が「スフレチーズケーキ」、3位が「レアチーズケーキ」、4位が「その他」といったようになっています。
※参考ページ
『【愛されすぎ★】「チーズケーキ」はスフレ・ベイクド・レアのどれが好き?編集部が調査してみた!』 https://news.cookpad.com/articles/23647
上記の調査は2017年に行われたものだったこともあり、バスクチーズケーキは選択肢に含まれていませんでした。
Instagramではバスクが人気だった
最近の調査はなかったので、Instagramでどのチーズケーキの投稿数がもっとも多いのかを調べました。投稿数を調べることで、どのチーズケーキを食べている・作っている人が多いのかがわかります。結果は以下のとおりです。
Instagramの投稿数(2023年5月7日に計測) | |
レアチーズケーキ(2位) | 43万 |
ベイクドチーズケーキ(3位) | 32.6万 |
ニューヨークチーズケーキ(5位) | 9.3万 |
スフレチーズケーキ(4位) | 10.8万 |
バスクチーズケーキ(1位) | 49.1万 |
ティラミス | 91.3万 |
もっとも投稿数が多かったのはバスクチーズケーキ(#バスクチーズケーキのみで検索)で49.1万の投稿数でした。続いてレアチーズケーキ、ベイクドチーズケーキ、スフレチーズケーキ、ニューヨークチーズケーキという順番になりました。ちなみにティラミスは91.3万の投稿数。
このランキングはInstagramにおける投稿数です。Instagramの投稿は購入したものや、自宅で作ったもの、店の人が販売しているものなので、単純に投稿数が多いものが人気であるとはいえません。
また特定のハッシュタグがついた投稿を計測しただけです。「いいね」が付きやすい、インプレッションを獲得しやすいハッシュタグだと認識されている場合、そのハッシュタグが多くつけられる可能性があります。
それでも投稿数の多さは注目度の高さの現れでもあり、人気の指標の1つになりえるといえなくもないように思います。その意味ではInstagramではバスクチーズケーキが人気のチーズケーキであるといえそうです。
当ブログの調査では「ベイクドチーズケーキ」が1番人気
「もっと正確に人気のチーズケーキが知りたい!」と思ったので、私がこのブログでアンケートを実施することにしました。結果は以下のとおりです。
★チーズケーキ人気投票の結果(2023年11月30日時点)
タイプ | 票数 |
---|---|
レアチーズケーキ | 13 |
ベイクドチーズケーキ | 26 |
バスクチーズケーキ | 10 |
ニューヨークチーズケーキ | 17 |
スフレチーズケーキ | 5 |
チーズタルト | 2 |
ティラミス | 4 |
その他 | 2 |
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