MENU

こんなにもある!チーズケーキの種類、形、材料から見るチーズケーキのバリエーションの豊富さ

私はこれまで数百種を超えるチーズケーキを食べてきました。その上でわかったのは、一生食べきれないくらい多種多様なチーズケーキが存在していることです。そのバリエーションは無限に存在するといっても過言ではないかもしれません。

1つのジャンルのケーキでここまでバリエーション豊富なものは存在しないのではないかと思えるほどです。

本記事ではチーズケーキがいかに色々あるかについて、チーズケーキの「種類」「形」「材料の組み合わせ」の3つのポイントから考えていきます。

目次

【種類】チーズケーキの色々な種類

まず一般的に語られるチーズケーキの種類について紹介します。特にポピュラーなのは次の4つでしょうか。

  1. ベイクドチーズケーキ
  2. スフレチーズケーキ
  3. レアチーズケーキ
  4. バスクチーズケーキ

他にもチーズタルト、ニューヨークチーズケーキ、チーズテリーヌ、クレームダンジュ、ドゥーブルフロマージュと呼ばれるタイプがあります。チーズケーキに含めるかどうか意見が分かれますが、カッサータやティラミスもチーズを使ったスイーツという意味ではチーズケーキです。

冒頭にあげた代表的な4種(ベイクド、レア、バスク、スフレ)は、どれも「チーズケーキ」という名前がついていながら色、食感、味、調理法、材料の配合などが大きく異なります。たとえばレアチーズケーキはクリームのようにしっとりしていますが、スフレチーズケーキはカステラのようにふわふわです。バスクチーズケーキはクリームチーズや生クリームなどの乳製品の味をガツンと感じられる一方で、スフレチーズケーキはやんわり乳製品の風味を感じられる程度です。そのためレアチーズケーキは好きだがベイクドチーズケーキは苦手という人がいる場合があります。

ショートケーキやモンブランなど様々なケーキがありますが、同じケーキでもここまで色々な種類があるのはチーズケーキだけではないでしょうか。たとえばショートケーキはレアやベイクドといった種類はありません。

プリンは、焼きプリンやイタリアンプリン、プッチンプリンのような焼いていないプリンなど、いくつかの種類がありますが、チーズケーキのようにまったく別のケーキと思えるほどの違いがあるかは微妙かもしれません。

チーズケーキは新しいものが開発されたり、海外でもともと食べられていたチーズを使った菓子が日本に輸入されたりするなどして、日々種類が増えています。なかには既存のチーズケーキとほぼ変わらないものもありますが、これまでとはまったく違うタイプが現れることもあります。すでに様々な種類があるチーズケーキですが、これからもさらにその種類は増えていくでしょう。

【形】チーズケーキの色々な形

チーズケーキには固形のものから液体状のものまで、その形状は様々です。恐らくチーズケーキはケーキのなかで最も形状が多彩なのではないでしょうか。

では具体的にどのような形のチーズケーキが存在するのでしょうか。私が実際に見てきた様々な形状のチーズケーキを紹介します。

まず以下は一般的なチーズケーキです。四角、あるいは円、円をカットした扇形などが一般的な形です。

どれも固体であり、手にのせたり掴んだりできます。そして自立しています。このタイプのケーキでも円や四角だったりいくつかの形があります。これらはケーキ型によるものです。

カップタイプのチーズケーキ

ケーキを自立の必要性から解放したのがカップ形状のチーズケーキです。

セブンイレブン(栄屋乳業)のチーズケーキ (2)
「チーズケーキ」という商品名で販売されたカップタイプのベイクドチーズケーキ
渋谷ローステッドコーヒー ジャーインチーズケーキ (3)
瓶の容器に入ったチーズケーキ

ケーキといえば自立しているというイメージがありますが、このカップタイプのチーズケーキは自立させる必要がありません。そのために自立したチーズケーキでは困難な柔らかい質感を実現できます。

カップは紙カップ、プラスチックカップ、瓶など様々な素材が使われます。スーパー、コンビニ、カフェ、パティスリーなどあらゆる場所でみられます。

スティックチーズケーキ

チーズケーキを皿とカトラリーから解放したのがこのスティックチーズケーキです。

フレフレボン スティックチーズケーキ 紅茶 (4)_R

ケーキといえばお皿とカトラリーを用意して食べるのが一般的でした。しかしこのスティック状のチーズケーキは、スティック状に細長くカットすることでドーナツやサンドイッチのように片手に持って手軽に食べることができます。”ケーキ”と呼ばれる食べ物でありながら、片手に持って食べられる手軽さがあるものはそれほど多くはないでしょう。

チーズケーキサンド

スティックタイプのチーズケーキの派生系ともいえるでしょうか。チーズケーキをビスケットやクッキー、パンなどでサンドすることで手軽に食べられるようにしたのがチーズケーキサンドです。チーズサンド、チーズバターサンドなどと呼ばれることもあります。

チーズケーキをサブレでサンドしたチーズケーキサンド

チーズケーキサンドはバターサンドやフルーツサンドが注目された時に、その派生形として急増しました。断面が写真映えするためSNS時代に適しています。そしてこちらも、カトラリーを使って食べるのが常識であったケーキを手軽に食べられるスイーツへと転換させています。

クリーム状のチーズケーキ

さて続いては、不思議なチーズケーキです。

馬喰町・バクロコモン(bakuro COMMON)の生レアチーズケーキの写真 (9)
「レアチーズケーキ」という商品名で販売されていた
atari CAFE&DINING (7)お豆富仕立てのレアチーズケーキ
「レアチーズケーキ」という商品名で販売されていた

固形、自立しているといったケーキの一般常識からはやや逸脱した形状であり、その様相はクリームの塊です。しかしこれもチーズケーキという名前で販売されていました。「ケーキとはいったい何か?」という疑問を私たちに突きつけるチーズケーキです。

ちなみにこういったチーズケーキは、コンビニやスーパーでも販売されることがあります。俗に「クレームダンジュ」といった名称で販売されるタイプのチーズケーキで、丸くてクリームのような形をしています。

「クレームダンジュ」という商品名でコンビニで販売されていたチーズケーキ

クリーム状のチーズケーキは、ケーキの一般的な形から逸脱していますが、なぜかこれが「チーズケーキ」という名前で販売されることに多くの人はあまり違和感を持たないはずです。違和感がないのは、日常的にチーズケーキが様々な形で販売されているからです。このようなチーズケーキの形状の自由度の高さは、チーズケーキの大きな特徴の1つであるといえます。

液体のチーズケーキ

チーズケーキはさらに流動化します。クリームを通り越しついには液体になります。

飲むチーズケーキ

前述のクリーム状のチーズケーキはまだ自立していましたがこちらは完全に液体です。俗に「飲むチーズケーキ」と呼ばれる食べ物(飲み物)で、清涼飲料水ほどシャバシャバではなく、マックシェイクのようなややもったりした質感です。フォークやスプーンなどのカトラリーを使って食べるのではなく、ストローを使って”飲む”ことを想定しています。自立している、固形であるといったケーキの常識からおおよそ逸脱しています。

この液体状のチーズケーキはごく一部の店が販売しているキワモノ商品というわけではありません。実はコンビニをはじめ、洋菓子屋、東京に複数店舗を出店するゴーストキッチン、オンライン専門店など様々な場所で販売されており、チーズケーキのジャンルの1つとして定着しています。

ここまで説明してきたように、チーズケーキには手で掴める固体状のものから到底掴めない液体状のものもあります。今のところ手で掴めない、食べることもできない気体のチーズケーキは登場していませんが、そのうち登場するのではないかと予想しています。

【材料】チーズケーキに使われる色々な材料

続いては材料の観点からチーズケーキの色々について解説します。

まずお伝えしたいのは、チーズケーキは人類の乳加工技術の結集であるということです。

チーズケーキの材料のほとんどが乳製品であることが、その証拠です。

チーズケーキには色々な乳製品が使われる

チーズケーキのベースとなる材料はクリームチーズですが、他にも様々な乳製品が使われています。

代表的なのは生クリーム、サワークリーム、ヨーグルトです。他にもバター(発酵バターが使われることもある)や練乳、コンデンスミルク、牛乳が使われることがあります。

どの乳製品をどれくらいの割合で使うかは作り手によって違っており、差別化のポイントになっています。チーズよりも他の乳製品の割合が多い場合もあります。チーズケーキの主原料は「チーズである」といいたいところですが、実際は多様な乳製品です。チーズケーキは、”チーズケーキ”というよりは”乳製品ケーキ”なのです。

チーズケーキには色々なチーズが使われる

チーズは世界に1000種類以上あるといわれています。味や質感は千差万別で、クリームのように柔らかいものから、石のように硬いものまで様々です。同じ原料から作られ、どれも”チーズ”という呼び名なのにまったく別の食べ物のように違うものが存在するのです。

チーズケーキはそんなチーズを主役にしたケーキです。そしてもちろん色々なチーズが使われます。

もっともよく使われるのがクリームチーズです。これをベースにマスカルポーネやリコッタ、カマンベールチーズ、ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノレジャーノ、ブリー、フロマージュブランなどが使われることもあります。

クリームチーズに加えてどれか1つを使う場合や、数種類のチーズをブレンドして新しい味を作りだす場合があります。ヤギ、羊のミルクから作ったチーズが使われることも。チーズケーキ作りは、チーズとチーズをブレンドして新たなチーズを生み出す営みのようです。

人類は牛から採れた乳をあらゆる乳製品に加工しました。チーズケーキは人類の加工技術によって誕生したあらゆる乳製品のいくつかを結集させた食べ物です。生乳という1つの物質は人類の手によってあらゆる物質に分化し、人類の手によってチーズケーキとして再び集結するのです。チーズケーキは人類の乳加工技術の歴史の集合体ともいえるのではないでしょうか。

さらにいえばチーズケーキの開発は乳製品をブレンドして新たな乳製品の味わいを生み出す作業であるといえます。このような、歴史の積み重ねや新たな食べ物を開発する営みを感じられるケーキはそう多くはないでしょう。

農産物から和菓子まであらゆる食材が使われるチーズケーキ

先程はチーズケーキに使われる乳製品の多様さについて述べました。続いてはチーズケーキに付加的に使われる材料の多様さについて紹介します。

かぼちゃチーズケーキ、マンゴーチーズケーキ、コーヒーチーズケーキなど、チーズケーキにはあらゆる材料が追加されることがあります。これらはベースのチーズケーキ(いわゆるプレーンのチーズケーキ)に付加的に材料を加えたチーズケーキです。かぼちゃのチーズケーキであれば、ベースのチーズケーキにかぼちゃを加えるといった具合に。

チーズケーキに使われる付加的な材料は無数にあります。果物、野菜などの農産物や、それらを加工した調味料、嗜好品、餅、プリン、アイスクリームといった単体で食べ物として成立しているものと組み合わさることもあります。さらには魚のすり身や肉味噌を使ったチーズケーキが販売された例もあります。

昆虫食材はまだチーズケーキに使われた例はありません。しかしそのうち登場するでしょう。またレタスやキャベツなど農産物でも使われていない材料はあります。まだまだ試されていない材料はたくさんありますが、ここまで色々な食べ物が使われたケーキは他には存在しないのではないでしょうか。チーズケーキに合わない材料は存在するのか?と思ってしまうほどです。

前述の乳製品の無数の組み合わせ、そしてこちらで述べた付加的材料の無数の組み合わせを掛け合わせると、無限といえるほど無数のパターンのチーズケーキが生み出せます。他にも砂糖の種類や粉(小麦粉、コーンスターチなど)の種類を変えることで、さらに無数のチーズケーキを生み出せます。実際あらゆるチーズケーキがすでに存在しており、なかには別の食べ物に思えてしまうほど味や食感が違うものがあります。

おわりに

一口にチーズケーキといっても色々な形、色、味があります。洋菓子屋やカフェ、レストラン、コンビニ、スーパーは日々、新たなチーズケーキを開発しています。すでに膨大な数のチーズケーキが登場していますが、今後もさらに様々なチーズケーキが開発されていくでしょう。チーズケーキは一生かかっても食べきれないほど、様々な種類が存在するのです。これは他のケーキと比べると明らかに異質な存在です。

それにしてもどうしてチーズケーキはこれほどまでに多様なのでしょうか。この疑問についてはまた別の記事で考察したいと思います。

※お店のメニューやマップ、営業時間などの情報は記事作成当時のものです。メニューのリニューアルや閉店などの可能性があります。利用する際は公式サイトやSNSで最新情報を確認することをおすすめします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次