お店でよく見かけるベイクドチーズケーキとレアチーズケーキ。
この2ついったいどう違うのか?
一言でこの違いを簡単に説明すると以下の通り。

ベイクドチーズケーキ
- 焼いて生地を固める
- 卵を使うので黄色っぽい色になる(例外も)
- スフレチーズケーキやバスクチーズケーキ、ニューヨークチーズケーキなども焼いたチーズケーキなので、ベイクドチーズケーキの一種である

レアチーズケーキ
- 冷やして生地を固める
- 卵を使わないので白い
- 海外では 「No-Bake Cheesecake」と呼ばれる
この先は、さらに詳しくベイクドとレアの違いを解説していく。
色の違い
まずは色の違いから。
ベイクドは黄色っぽい色になる
ベイクドチーズケーキは卵を使うので少し黄色っぽい色がつく。また、オーブンに入れて焼くので焦げた色も。(焼き方によっては焦げた色がつかない場合も)
時々、卵の白身だけを使って作るチーズケーキがあるが、その場合は白いベイクドチーズケーキできあがる。つまり例外もあるということだ。
たいていは黄色、クリーム色になったり、焼き色がついているので、簡単に見分けられるはず。
レアは真っ白になるのが特徴
一方で、レアチーズケーキは、卵のような色が濃い材料を使わないので、白くなる。たいていレアチーズケーキは真っ白だ。
材料・作り方の違い
ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの材料は以下の通り。
クリームチーズ、生クリーム、砂糖、卵、薄力粉、レモン汁
※サワークリームやバニラオイルを足したりすることも
クリームチーズ、生クリーム、砂糖、レモン汁、ゼラチン
※ヨーグルやサワークリームを足す場合も
ベイクドは卵、薄力粉を混ぜて焼く(熱する)

ベイクドチーズケーキは、クリームチーズと生クリームを混ぜたものに、卵と薄力粉を加えて焼く。
ご存知の通り、卵は熱すると固まる。また薄力粉は熱すると粘り気がでて生地同士をつなげる働きをする。この卵と薄力粉の熱を加えたときの働きによって、チーズケーキの生地を固め、ケーキ状にするのだ。
薄力粉の代わりにコーンスターチを使用することも。
スフレチーズケーキやニューヨークチーズケーキ、バスクチーズケーキも同様に、焼いて固める作り方をする。その意味では、これらはすべてベイクドチーズケーキの一種であるともいえる。
レアはゼラチンを混ぜて冷やす

レアチーズケーキはゼラチンを使って固める。
ゼラチンはその名前からもわかるように、ゼリーを作るときに使う材料だ。ゼラチンは牛や豚の骨や皮に含まれているコラーゲン(タンパク質の一種)からできており、20度以下になると固まる性質がある。
このゼラチンをチーズケーキの生地の混ぜて冷やすことで、ケーキ状態にする。
オーブンがなくても冷蔵庫があれば作れるし、ケーキ型がなくてもコップやボール型お皿、牛乳パックでも何でも、ケーキ型の代わりになる。
ちなみにゼラチンではなく、片栗粉を使う場合も。
味、食感、風味の違い
ベイクドはまろやかでふわっとした口当たりに
ベイクドチーズケーキは、卵を使うのでまろやかな味、風味に。また薄力粉を使用するので、ふわっとした優しい口当たりになる。
またクリームチーズの量が多い場合や薄力粉の配合によっては、ねっとりした固めの食感になることも。ただし、お店によって材料や作り方が大きく異なるので、一概に断言できるものではない。
レアはしっとりしていて酸味が際立つ
レアチーズケーキは卵を使わないので、酸味をしっかり感じられる味になる。さっぱりしていて爽やかな印象に。
またベイクドチーズケーキのように薄力粉を使用しないで、かなりしっとりした舌触りになり、口溶けを楽しめるのが特徴だ。
名前の違い
「Baked cheesecake」のベイクドとは「焼いた」「焼かれた」という意味。そのためベイクドチーズケーキは焼いたチーズケーキという意味になる。
一方、「Rare cheesecake」は、なぜレアチーズケーキと呼ばれるようになったのかわからない。というのも「レア(Rare)」には「焼いていない」や「生」などの意味はないからだ。
恐らく肉の焼き加減の「レア」からとって「レアチーズケーキ」と命名したに違いないが、正しい由来はわからない。
ちなみに海外では「No-Bake Cheesecake」と呼ばれており、「レアチーズケーキ」と言ってもまったく通じない。
レアとベイクドの見分け方
色をみる
上記の画像のチーズケーキは、断面と表面の色がまったく違う。これは焼いている証拠なので、ベイクドチーズケーキであると判断可能だ。
その他、上記のチーズケーキのように、黄色っぽい色のチーズケーキは卵を使っている証拠だ。レアチーズケーキに卵を使うレシピはない。つまり、ベイクドだと判断できるのだ。
質感を、食べたときの舌触りをみる
「もふっ」とした質感だったり、「ぼそっ」とした質感だったり、パンやスコーンに近い質感があるものはベイクドチーズケーキだと判断できる。
このようなパンっぽい質感になるのは、薄力粉を混ぜて熱するベイクドチーズケーキだけ。
バスクチーズケーキのようにクリームのような質感のベイクドチーズケーキも例外的にありますが、とりあえず見分けるポイントの1つ。
最後は店員さんに聞いてみる
色を見ても、質感を見てもわからない。そんなときは素直に店員さんに聞こう。
レアのようなベイクドチーズケーキを作る凄腕のシェフがいて、見た目や食感だけではレアなのか、ベイクドなのか、チーズケーキを毎日食べている僕でもわからないことがある。
その場合は、聞いてしまうのが一番である。時々、まったく知識がない店員さんもいるが、普通は親切丁寧に教えてくれるはずだ。
以上、レアチーズケーキとベイクドチーズケーキの違いと見分け方を紹介してきた。その他の、以下の記事ではチーズケーキの種類がどれくらいあるのかについて解説しているので、興味がある方はぜひ。